初めて見たのは人通りの少ない道路の真ん中でした。道路の色によく似ていてスマホで拡大してやっと変な生き物だと分かりました。
北海道から九州、南西諸島まで分布するトリバガ科の蛾です。鳥羽蛾と書きます。
開帳17~27mmほど。いつ見てもお尻をぴんと反り返っています。脚はまだら模様で棘があります。細い前翅の縁には茶褐色の三角形の紋と縁に沿って白い筋があります。翅の下には飾り毛のようなものが下がっています。腹部背面には矢筈模様があります。
いつの間にか来て、いつの間にかいなくなっています。飛んでいるところを見てみたい。この翅でどんなふうに飛ぶのでしょうか。
出現は春から秋にかけて5回ほど。越冬した幼虫が、春になって羽化しキク科の植物の新芽に一粒づつ産卵します。幼虫は蕾や茎や葉に入り込んで食べます。孔から黒褐色の糞を出します。成虫の食べ物は蜜です。