トビモンオオエダシャク
- チョウ目シャクガ科エダシャク亜科
- 分布 北海道、本州、四国、九州、沖縄
- 成虫出現期 2~5月 年1化
- 幼虫出現期 4~9月
- 開帳 40~80mm
- 幼虫の食草 広食性 多様な広葉樹の葉
- 越冬 土中で蛹
成虫
灰色、灰褐色、褐色に黒色の波状の斑紋が入ります。色彩変異が多く、雌は雄より色が薄く、波状の斑紋も不明瞭なものもあります。外横線と中横線の間が白っぽくなりますが、これも変異が多く、ならない個体もあります。雌の方が雄より大型です。腹部は太く、翅は水平より少し下げて止まります。樹木にカムフラージュして、色彩も斑紋も溶け込むように、頭部をうずめて、触角を隠して斜めにべったりとくっ付いて止まります。白い背景でも止まるのは斜めなんですね。
頭部の周りの毛がふさふさで真っ白、黒い線がはいります。雄の触覚は櫛歯状、黄褐色の触角の付け根の白いふさふさの下に大きな眼があります。
終齢幼虫
体色は灰色から暗褐色、長さ75~90cmの大きな尺取虫。頭頂が角状に突出してV字型になっています。歩脚は3対、尾脚が2対、尾脚で固定して真っ直ぐに静止して擬態します。
視覚上の擬態は勿論ですが、科学的な擬態をしています。幼虫の体表のワックスの成分は食餌植物の樹皮ワックスと成分がよく似ているそうで、アリは植物と区別が出来ないとか。匂いまで纏うという徹底ぶり。
なんだか可愛い