窓ガラスに張り付いていたのはちょっとでっぷりとしたいお腹に縞模様、綺麗な透けた模様の翅をもつ蛾でした
カノコガの特徴
チョウ目ヒトリガ科カノコガ亜科の蛾です。鹿の子模様の翅を持つことからカノコガの名前が付きました。
フタオビドロバチに擬態といわれていますが黄帯が2本あるというだけであまり似ていません。開帳30~37mm、体長15~18mm。腹部は成虫は青色の光沢がある黒地に2本の黄帯があり、側面には5個の黄斑があります。雌は雄に比べて腹部が太くこの個体は雌です。前翅は黒地に6個の半透明の部分が斑点のように散在しています。後翅は小さく基部が半透明になっています。触れると模様がそのままつくことからハンコチョウと呼ばれます。触角は細く糸状でハチに似ています。
ガラスの裏側から見ると5個の黄斑が見えます。
生態
6~9月に2回(寒地では1回)発生します。卵→幼虫→成虫の不完全変態です。幼虫は黒く、節ごとに沢山の毛を持つ少しグロテスクな風貌をしていますが刺や毒はありません。秋に卵から孵化した幼虫は堆積物の下で越冬します。蛾には珍しく昼行性です。飛ぶのはあまり得意ではなく低くひらひらと弱弱しく飛びます。幼虫の食草はツメクサ、スギナ、タンポポ、スイバ、ギシギシなどの葉、あまり新鮮な葉は得意ではなさそうです。成虫は花の蜜をすいます。