毎日のように庭に現れるホソヒラタアブはスマートでとても綺麗なアブです。
ホソヒラタアブの特徴
体長約11mm程。ハエ亜目ハナアブ科で、沖縄以外の日本各地の人に近いところにいます。
腹部は平らで(名前の由来です)黄褐色から橙色をしていて、各節に細い帯と太い帯が2本ずつの黒の縞模様があり、また黒い不明瞭な縦条もみられます。足は6本とも黄色です。
頭部は殆どが複眼です。上の写真は雌、雄は複眼が接しています。
生態
雌はアブラムシのいるところに産卵をし、ウジ虫状の幼虫はアブラムシやカイガラムシを食べて成長、花粉も運びます。アブラムシの体液を吸いつくしては、ぽいと捨て、周りには干からびたアブラムシの山、1匹いるだけで絶滅するそうです。頼もしい昆虫です。
蛹になり完全変態をして成虫で越冬します。成虫は花の蜜を食べます。
ホバリング
飛んできてしばらく立ち泳ぎをしているような姿勢でホバリングをしてから花に止まります。交尾もホバリングをしながら。
ホバリングが得意なトンボは前と後ろを交互に巧みに動かして安定したホバリングをします。一方チョウは4枚の大きな羽根を同時に動かすので安定せず、ひらひらと動きます。
ハエやハチは4枚を別々に動かせませんが、羽を前後に角度を変えて動かすことで羽の下に渦を作って浮力を得ています。しかもトンボやチョウの十倍、1秒間に数百回の高速で羽を動かしているそうです。
チョウの羽が一枚、ボロボロで色あせて落ちていました。ハナアブの仲間たちはまだ毎日元気に来ています。
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