植物の構造 育て方

カタバミ科~オキザリス

カタバミ科オキザリス属の特に園芸種のことをオキザリスと呼ばれています。南アフリカ、中萬米原産で、日本には江戸時代末期に花カタバミと呼ばれるボーウィー種が渡来しました。

オキザリスの特徴

葉や茎にシュウ酸を含み酸っぱいことから、ギリシャ語のオクシス(酸っぱい)がオキザリスの語源です。園芸種は球根性の多年草です。陽があたると花が開き曇りの日や夜は閉じています。草丈10~25cm。

葉  3小葉でクローバーのような葉で地面に這うように広がるものから、4小葉、奇数に10数裂するものまで、葉色も緑色、銀白色、赤紫色、葉の形は細いものか円いものまで種類が豊富です。

花  花色は白、黄、ピンク、紫、複色、葉腋から1つまたは集散花序を出します。萼は5枚、花弁は5枚、基部が黄緑色や黄色→白→ピンクや赤色と変化しています。雄しべは長短合わせて10本あり、花糸は白く葯は黄色です。雌しべは雄しべより短く1本、子房が5室に分かれていて花柱が5裂しています。

果実  背面が裂け種子を飛ばします。

オキザリス・グラブラ

桃色の花弁の中央は黄色いオキザリス・グラブラの花。

南アフリカ原産、草丈10cm、花期は11~2月、花径2~2.5cm、花弁は桃色で幅が広く重なり合い中央が黄色です。。園芸品種にラブハピネス、モモの輝き、ピンキーホワイト、オマーなどがあります。

オキザリス・グラブラ

オキザリス・グロブラの葉はクローバーのような葉ではなく細長い倒心形の3出複葉。

適正温度は5~20℃、霜よけは必要ですが日光があれば春まで開花します。春に地上部が枯れ、秋にまた芽を出します。

オキザリス・グラブラ

オキザリス・トリアングラリス

濃紫色のシックな葉色にピンクの花を咲かせるオキザリス・トリアングラリス

ブラジル南部を中心に自生している基本種は葉色は緑色、一般にオキザリス・トリアングラリスとして流通されているのは亜種の濃紫色のシックな葉色のものです。別名紫の舞。草丈10~30cm、葉は根生し葉柄が長く直線的な正三角形の3出複葉、班があるものないものがあります。15℃以上では四季咲き性ですが、春に植えて初夏から開花する春植え球根で冬には休眠します。

濃紫色の葉にピンクの花が咲くオキザリス・トリアングラリス

花期は4~10月、葉腋から花柄を長く伸ばし花序を付けます。花径は1.5~2cm、花色は白、ピンク色。

濃紫色の葉にピンクの花を付けるオキザリス・トリアングラリス

オキザリス・デッペイ

緑色の葉の中央に紫色の班があるオキザリス・デッペイ

別名ラッキークローバー、オキザリス・テトラフィラ、和名はヨツバカタバミ、メキシコ原産で耐寒性があります。草丈10~15cm、長い葉柄の先に3~5cmの緑色の葉に中央に暗紫色の班がある倒心形の4出複葉を付け、花のない時にも楽しめます。この班の入るのがオキザリス・テッペイ・アイアンクロスです。

出たばかりの毛だらけのオキザリス・デッペイの葉

出たばかりの葉、葉裏の葉脈上や葉縁に長毛があります。

紅い5弁花を付けたオキザリス・デッペイ

花期は5~6月、9~11月。花弁は紅色、5枚の花弁は幅が広く重なり合っています。

育て方

夏の西日は苦手ですが日当たりを好みます。日当たりが悪いと花付きが悪くなります。乾燥には強く水はけのよい土壌を好み、水のやりすぎに注意が必要です。耐寒性は品種によって異なり、南アフリカ原産は耐寒性がなく5℃、霜に当てないよう鉢植えでの管理が必要です。肥料はやせ地でなければあまり必要がありません.過ぎると葉ばかり茂り花付きが悪くなります。

植え付け 夏秋品種は花期11~5月、植え付け8~10月、休眠期6~9月。冬春品種は花期4~10月、植え付け3~4月、休眠期6~9月。休眠期は地上部は枯れます。

増やし方 勝手に分球して増えていきます。込み合ってくるので鉢植えは2年に1度は休眠期に植え替えします。繁殖力が強いので増えすぎてしまうことがあります。

病害虫 あまり心配はありません。さび病(土色のカビが発生)、アブラムシ、ハダニ、などが付いたら取り除きます。

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