スモモが赤く色付いて、ふっくらとしてきました。
スモモはモモより酸味が強いということで付いた和名、品種改良前は美味しくなかったんでしょうね。英語ではアジアンプラム、ジャパンプラム。スモモとプラムとプルーンてどういう関係でしょう。スモモを英語でプラム、フランス語でプルーン。スモモとプラムは同じ意味で、プラムは日本スモモと西洋スモモ(プルーン)があるということらしいです。
スモモ
バラ科サクラ属の落葉小低木
分布 日本、朝鮮半島、東南アジア
中国揚子江沿岸原産 帰化種 古事記に記載あり
花期 3~4月
葉に先立って桜より小さめの白い花が枝が見えないくらいびっしりつきます。葉は互生、長さ7cmの楕円形です。
葉腋に長い花柄を出し2~3輪ずつ花径15~20mmの白い花を咲かせます。一斉に花をつけるので楚々としていながらも華やかです。萼は5枚、縁に鋸歯があります。
5枚の花弁の先端は丸く離れています。雌しべは1本、雄しべは多数で黄色い葯が白い花に映えます。
最初は浅い緑色の葉に同化するような色の果実です。見つからないんですよね。
種類
19世紀にアメリカに渡り育種家により「ソルダム」「サンタローザ」「ビューティー」などに品種改良され日本に輸入され日本では「大石早生」などが作られました。この木は生協で購入したアンズのはずでしたが、果実はどう見てもスモモ、いろいろ調べて、このスモモの品種はサンタローザかなと思います。
サンタローザの特徴ー木は直立性、強勢、果実は約60グラム、鮮紅色で、果肉は黄色。やや酸味があり、香りがあるという、特徴があっています。なる時期が少し早いのが気になりますが。サンタローザなら自家結実性があるそうで、ほっとしました。プラムはほとんどが自分の花粉では結実しない自家不和合性で受粉樹が必要になります。同じバラ科のモモ、アンズ、ウメの花粉を使うことができます。
病害虫
私は基本的に殺虫剤は使わないで、物理的に処理しています。
タマカタカイガラムシ
春、茶色の硬いい殻に覆われてが枝にびっしりとつきます。幼虫の時は足がありますが、成長してくると足がなくなり、幹や枝に固着して樹液を吸います。硬いカラでおおわれているので殺虫剤が効かないそうです。見つけると、こそげ取るのですが、ぶちっという感触と茶色の液が嫌ですね。カイガラムシは種類も多くて形態も様々。もっと嫌なのは、コナカイガラムシといって、白い粉に覆われていて、取る時、粉が舞って最悪です。
イラガ
電気虫と呼ばれるように刺激されると毒液を刺の先から一斉に分泌します。一匹ずつ割りばしでつまんで袋に入れて殺虫剤をかけたことを今でも覚えています。イラガの幼虫は太くて短くて黄緑色、背中に茶褐色の模様があります。
サクランボの木にイラガが繭を作っていました。この繭はカルシウムを多く含み日本の昆虫が作る繭の中で最強。蓋を開けて羽化します。
中には、鮮やかな色の終齢幼虫が入っていました。
モンクロシャチホコ
モンクロシャチホコの幼虫です。約5cm、小さい時は茶色大きくなると黒色に変わります。白黄色の毛束が列状になっています。枝が丸裸にされるほど大量に発生したことがありました。下にはコーヒー豆を小さくしたような糞が大量に落ちています。その後雨でも降ろうものなら茶色く汚れてしまって大変です。踏みつけてしまうと体液は暗緑色です。終齢幼虫は浅い土中で蛹になります。危険そうに見えて葉の食害はあっても毒はありません。
モンクロシャチホコの成虫です。
モモコフキアブラムシ
沢山のアブラムシに付かれると吸汁の被害だけでなく粘液状の排泄物は気持ち悪いしべたべたしてほこりなどが付いて糸状菌やすす病などを誘発させます
シンクイムシ
果実と葉の間や果実の芯の部分を食害します
剪定
放任された木には実がなりにくく2年目以降の枝に付く短果枝(5~10cm)に沢山実を付けます。6~7月全体の伸びすぎた枝徒長枝を間引き、12~2月、伸びすぎた枝を20~30cmに新しい枝は10cmほどに切り詰めます。幾年かに一度1度強めの剪定をし枝を更新します。
食べ時
今日、アミの中に落ちていました。熟して下に落ちてしまわないように付けてあります。果物の食べ時は難しいですね。スモモの場合、ブルームが出てきたら食べ時。表面にうっすら白い粉のようなものがふいて、菌や酸化を防ぐ効果があります。スモモは追熟するので、もし八百屋さんで買って酸味が強かったら、2,3日おいてから食べると酸味が減ります。