長い尻尾のような花序に薄紫色の花が涼やかです。
クガイソウの特長
日本、中国、朝鮮半島原産、本州の山地や草地に自生するオオバコ科クガイソウ属の多年草です。クガイソウ(九蓋草、九階草)の名は輪生する葉が層をなしてつく様から名付けられました。必ずしも9層ではありませんが。「蓋」は笠などを数えるときに用いられます。
茎・葉
草丈80~130cm、茎は円形、直立し分岐しません。葉は4~8枚で輪生し、層をなします。無柄で葉は幅2~5cm、長さ5~18cmの先端が尖った披針形で細かな鋸歯があります。春先jの若葉は茹でて水に晒してお浸しで食べられます。また根茎は有毒で草本威霊仙(そうほんいれいせん)の名の生薬としてリュウマチや関節炎利尿剤に用いられます。
花
花期7~8月、茎の先端に10~25cmの長い総状花序を出し淡紫色の筒状花を密に付け下から咲き上がります。萼は淡緑色で4深裂しています。花軸には短毛が散在します。花径は5~6mm、先端は浅く4裂し尖ります。雌しべは1本、雄しべは2本。花糸は淡紫色、葯は黄色で花冠の長さの2倍と長く突き出します。
果実
淡青色の花柱が残っています。果実は蒴果で約3mmの卵形、下部が裂け微細で沢山の種子が散布されます。
もう果実がなくなりました。根茎で越冬します。