植物の構造 育て方

キキョウ科~キキョウ(桔梗)

秋の七草のひとつキキョウは夏の花、暑い中でも「きりり」と涼やかです。

キキョウの特徴

キキョウ

キキョウ科キキョウ属の多年草。在来種で東アジアに広く分布しています。かつては山菜として飢饉の時の食料として蓄えておく糧物とされていたそうです。自生種は絶滅危惧種になっています。キキョウの呼び名は漢名の桔梗(きちこう)を音読みしたものです。別名アリノヒフキ、ボンバナ、ヨメトリバナ。万葉の時代に秋の七草として詠まれていた「朝貌の花」は桔梗だと言われています。江戸時代には多様な園芸品種が作られ、今では見ることのできない品種もあったとか。

蟻の火吹き

古くはオカトトキとかアリノヒフキ(阿利乃比布岐、蟻の火吹き)と呼ばれていました。一つの説は花柱を火吹き竹に見立てて小さいことから蟻の名を付けたというものです。もう一つの説はアリがキキョウの花を噛むとその部分が真っ赤に変色し、アリが火を噴いたように見えることからこう呼ばれていました。花の紫色の色素アントシアニンがアリの出す蟻酸によって変化したことによるものです。なお蟻酸は強い毒性があります。

キキョウの葉

草丈20~80cm、高生種と矮性種があります。根は太く黄白色でサポニンを含みます。桔梗根という生薬として他の生薬と合わせて漢方薬として使われます。茎は直立し、上部で分岐します。葉は互生、4~7cmの長卵形で鋸歯があります。裏面は白味を帯びます。茎や葉を折ると乳白色の液が出ます。肌の弱い人は注意が必要です。

キキョウ

花期6~9月。蕾の頃は花弁同士がくっつき風船のように思いっきり膨らんでいます。英名はこの様子からバルーンフラワー。花径は4~5cm、花冠は広鐘形で5裂、まれに4裂し、雄蕊5本、雌蕊1本。

キキョウ

5本の雄蕊が花柱を包んでいます。花柱の先端には細毛が見えます。白花では花糸も花柱も白色、花粉はクリーム色。

キキョウ

キキョウ科の花は雄性先熟のシステムをとっています。雄性期で柱頭は閉じていて自家受粉しないようになっています。花柱には花粉が付き昆虫によって他の花に運ばれます。雄蕊は萎びています。紫色の花の花柱は鮮やかな青色です。

キキョウ

雌性期です。花粉はもうなくなり花頭が5裂して他の花の花粉を待ちます。

キキョウ

白に紅色の筋が入っています。

育て方

日当たりがよく水はけのよい場所に植えます。耐寒性はあり真夏の暑さにはやや弱い傾向があります。枯れた花はこまめに摘み取り、一通り花が咲き終わったら半分ほどに切り詰めれば秋にまた花を見ることができます。8~9月に種を採ります。秋に地上部が枯れます。株分けは3年に一度ほど、10月か3月に自然に分かれている場所で分けます。直根性なので値を傷めないように注意します。種蒔きは4月、覆土は薄く。最初は花を摘み取って株を育てます。5~6月、新芽を差して増やせます。

病気は特にありませんがセンチュウには注意が必要です。肉眼では確認できませんが、根に入り込みこぶ状に膨れます。見つけたら株ごと処分します。葉裏にハダニやアブラムシが付くことがありますから取り除きます。

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