玄関の脇に植えたレモンがずっしりと重くなって黄色く熟してきました。果実は勿論のこと、春に咲く厚みのある紫色を帯びた白い花も美しく、甘い香りに包まれます。熟すと酸味の角も取れ、果汁もたっぷり、皮も薄くなり、無農薬なので安心して丸ごと楽しめます。あまり手もかからず、何より鳥類や動物に狙われないので楽~!時々捥いでいく通行人がいますが・・・レモンは緑色と思っている人も多く、何の実?と聞かれることも多いですね。10年ほど前に生協で50cmほどの苗を買って育てたものです。
レモン
ミカン科ミカン属の常緑低木
ヒマラヤ北東部原産、明治時代に渡来
樹高 2~4m
花期 5~6月
果期 11~2月
葉
幹は茶褐色で太く短い鋭い刺があります。葉は厚みがあり艶があります。葉柄には狭い翼があり、幅4~6cm、長さ8~12cmの長楕円形、浅い鋸歯があり先端はわずかに尖ります。
花
葉腋に総状花序を付けます。蕾は赤みを帯びています。萼は杯状、花弁は2cmほどで5枚、厚みがあり開くと白色、赤みを帯びることもあります。
雄しべは20~25本、白い花糸は途中まで合着し雄しべ筒になります。葯は黄色、縦に裂開して黄色い花粉は溢れます。雌しべは棍棒状。
両性花ですが、中には雌しべを欠いた花も付きます。
果実
花弁が反り返って、落ちて、子房が膨らんでいきます。
まだ青い果実。果実は7~15cmの卵形、この時期は爽やかなレモンが楽しめます。先端には乳頭という突起があります。種子は淡褐色で卵形で先端が尖っています。外果皮には油室があります。
来訪者
アゲハの幼虫、葉っぱをむしゃむしゃ。それでも可愛いので。
沢山育てました
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レモンの木に仲良しアゲハの幼虫
我が家のレモンの木には毎年沢山の蝶が卵を産んで葉っぱをむしゃむしゃ食べて育っていきます。アゲハの卵は産卵後黄白色でだんだん黄色を深くし孵化前には幼虫の姿が透けて見えるようになります。卵は黒っぽくなりま ...
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シマハナアブが頭を突っ込んでいます。
花粉だらけ。
育て方
温暖で風が弱く日当たりの良い、雨量の少ないところに向いた植物です。寒さに弱いものの関東では地植えでも十分に育てられます。自家受粉しやすく、受粉木は必要ありません。我が家では北東であまり日当たりがよいとは言えませんが、それでも花付きはよいので収穫も十分にあります。肥料はあまり必要ではありません。地植えならば水やりもほとんど必要ありません。
植え付け植え替えは3~6月。剪定は寒さが和らいできた3月頃に。実の重みで垂れ下がってしまった枝、弱った枝、葉が少なくなってしまった枝、葉が黄色くなって栄養が行き渡らなくなった枝などを剪定します。道路に面しているので邪魔にならないようにちょこちょこはみ出した枝を切っています。棘も邪魔なら切っても生育には問題ありません。
葉が黄色くなってしまった枝の果実は早めに採るようにします。また木の上部に実を付けないようにすると木が元気でいられます。
害虫はカイガラムシ、ハダニ、アブラムシ、ミカンはモグリガ、ハマキムシ、カミキリムシ、アゲハの幼虫。