優しい花色と釣鐘のようなふっくらとした花はロマンティック、花壇が華やかになります。
カンパニュラ・メディウムの特徴
キキョウ科ホタルブクロ属の多年草、または1年草です。地中海沿岸地方原産種から改良された園芸品種です。総称してカンパニュラと呼ばれます。カンパニュラとは小さな鐘を意味します。日本には明治初期に渡来しました。和名はフウリンソウ(風鈴草)、ツリガネソウ(釣鐘草)、英名ベルフラワー。
葉
草丈80~100cm、40cmほどの矮性種もあります。茎、葉縁、萼に毛があります。茎は太く直立し、上部で枝分かれします。根生葉は地面に張り付くように付き広披針形、上部は披針形で互生、わずかに茎を抱きます。
花
花期は5~7月、総状に花序を出し約5cmの釣り鐘型の花を上向きから横向きに多数つけます。花色は白色、淡紫色、ピンク色、青紫色。
花冠は5裂、雄蕊5本、雌蕊1本。黄色い花粉が出ていますが雌蕊はまだ閉じています。キキョウ科は雄性先熟で自家受粉しないような仕組みです。
花粉が少なくなって雌期に入り、柱頭が3、5裂します。
萼筒は子房と合着し、子房は3、5室からなります。萼片は5裂、毛があり、萼片の間に付属体があります。ないものあります。
花被片の内側には長毛があります。沢山の昆虫たちがやってきます。キタヒメヒラタアブです。
育て方
日当たりと風通しの良いところに置きます。酸性土壌は嫌います。夏の暑さには弱いので風通しの良い半日陰に置きます。枯れた葉や花がらをこまめに取り除き、風通しを良くします。水やりは花にかけると痛むので根元にします。耐寒性はあり、暖地では根が凍らなければ戸外で冬越しができます。冬の寒さに合わなければ花が咲かないと言われていましたが、品種改良により秋播きできる品種ができました。種子は小さく向光性でごく薄く覆土はします。発芽まで約10日、発芽温度は15~20℃。直根性なので植え替えるときは根鉢を崩さないように気を付けます。植え付け、植え替え春と秋に。病害虫はヨトウムシに注意をします。夜行性のガの幼虫で葉を食害されます。発生は4~6月と9~10月。
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