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バラ科~ヤマブキ(山吹)

黄色い花はその場を明るく照らします。万葉集にも17首詠まれていて古来より親しまれていた花です。名の由来は、しなやかな茎が風に揺れる様を表した「山振」(振(フキ)は振るの古語)から。また黄色い花を沢山つける様子を「山春黄(やまはるき)」から。

ヤマブキの特徴

ヤマブキ(山吹)

北海道から九州の日本の明るい林の木陰に群生する日本原産種のバラ科ヤマブキ属の落葉低木です。バラ科ヤマブキ属はヤマブキだけの1属1種です。

茎 葉

ヤマブキの倒卵形の葉

樹高1~2m。茎は細く柔らかで株元から株立ちし、先端はやや傾きます。緑色の茎は稜があり、1~2年で褐色になり木質化します。茎の寿命は4~5年です。冬芽は4~7mmの倒卵形で先端が尖り緑色から赤褐色、茎はジグザグになります。葉は薄く、互生。幅2~4cm、葉身4~8cm。倒卵形または長卵形で基部は円形で先端は鋭く尖り、鋸歯があります。葉表は濃い緑、裏面は淡緑色で表面の葉脈上には毛が散在し裏面には伏毛があります。

バラ科ヤマブキ属、鮮やか黄色いヤマブキの花

花期4~5月。前年度に伸びた枝から出た短枝の先端に鮮やかな黄色い花を1個付けます。花径3~5cm、花弁は5枚、倒卵形の花弁の先端はわずかに丸く凹んでいます。萼は杯形、萼片は長さ4mmの楕円形です。

ヤマブキの花の沢山の雄しべ

花柱は5~8本、雄しべは多数あります。

花弁が落ちた後のヤマブキ

果実

ヤマブキの未熟な5個の果実

未熟な果実が星型に5個付いています。果実は長さ5mmの広楕円形の痩果です。9月頃、暗褐色に熟します。5個の内、熟すのは1~4個。種子は2~3mmの半円形で淡褐色です。

ヤマブキの広楕円形のそう果

八重山吹

八重のヤマブキ

七重八重 花は咲けども 山吹の 実のひとつだに なきぞかなしき
後拾遺和歌集 兼明親王(かねあきらしんのう)太田道灌に八重山吹の枝を差し出して短歌を詠んだお話は有名です。平安時代にはすでに八重のヤマブキが庭に植えられていたそうです。八重山吹はヤマブキより樹高が高く生育も旺盛です。沢山の花弁は雄しべが変化したもので雌しべは退化していて実がなりません。

育て方

剪定
樹形がよくまとまるので特に剪定の必要はありません。5~6月、古くなった枝は根元から10センチのところで切ります。

増やし方
6~7月に挿し木、10~12月の株分けで増やします。根が荒く植え付け株分けの時は注意が必要ですが丈夫な植物です。

病害虫
枝に泡が付いていれば中に5~15mmのシロオビアワツキの幼虫がいます。樹勢を弱らせるほどの影響はありません。

似た名前のヤマブキとシロヤマブキの違い

シロヤマブキはシロヤマブキ属で別種です。白いヤマブキはシロバナヤマブキです。

シロヤマブキ

シロヤマブキ

  • ヤマブキは花弁5枚、シロヤマブキは4枚。
  • ヤマブキは葉の付き方が互生、シロヤマブキは対生。
  • ヤマブキの実は褐色、シロヤマブキは黒色。
  • ヤマブキの花は密集して咲きますが、シロヤマブキはまばらに咲きます。

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