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キンポウゲ科~ユキワリイチゲ(雪割一華)とキクザキイチゲ(菊咲一華)

スプリング・エフェメラル、春植物、春の妖精などと呼ばれる儚い者たちです。落葉樹などの下で、他に先立って芽を出し光を受けて花を咲かせ、種を付けて夏前には地上は枯れて休眠状態に入ります。

ユキワリイチゲ

ユキワリイチゲ

ユキワリイチゲの花

キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草
分布 本州西部から九州にかけて林縁や林床
日本固有種
草丈20~30cm
花期は2~4月
名の由来 「雪割」は早春植物だから、「一華」は一茎に一花を咲かせることから。
学名 Aenmone・keisukeana アネモネは風の花の意味・keisukeanaは明治初期に活躍したシーボルトに師事した医師で植物学者の伊藤圭介氏の名に由来する
別名 ウラベニイチゲ、ルリイチゲ。

ユキワリイチゲの葉

根茎は紫色を帯びた多肉質で浅い地中を日当たりの良いほうへ伸ばし、10月下旬頃、先端に根生葉を出し冬を越します。葉柄は10~20cm、葉は3小葉、小葉は葉柄は無く幅2~5cm、長さ3~7cm、3角状卵形で切れ込みがあります。

ユキワリイチゲの葉裏

葉色はカサカサして薄汚れたような灰色に白い波紋があります。花が咲く頃になると緑色が差してきます、

ユキワリイチゲの葉裏

葉裏は紫色を帯びるものもあります。

ユキワリイチゲの蕾

蕾が立ち上がってきました。葉柄のない苞葉が3枚輪生しています。3裂し更に浅く裂けています。

ユキワリイチゲの花

裏は色が薄く毛が散在しています。

ユキワリイチゲ

花は日が当たると開花します。

ユキワリイチゲ

花径は3~3.5cm、8~15枚の線形長楕円形の花弁に見えるのは淡青紫色の萼です。

ユキワリイチゲ

中央の多数の雌しべは淡緑色、雄しべは多数、花糸は白く葯は黄色、白い花粉が出ています。

果実

栄養生殖でほとんど種子は出来ません。稀に中には種子が1個入った硬い果皮を持つ痩果ができるそうですが、まだ見たことはありません。

キクザキイチゲ

キクザキイチゲ

キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草
分布 北海道から近畿地方、朝鮮半島の林床
草丈 15~20cm
花期 3~4月、
名の由来 菊咲一華は菊のような花を一輪付けることから
別名 キクザキイチリンソウ。

キクザキイチゲ

根茎は地中を匍匐します。根生葉は長柄があり2回3出複葉、上向きの伏毛があります。苞葉は3出複葉が3個輪生します。小葉は羽状に深裂し鋸歯があります。

キクザキイチゲ

茎頂に花径3~4cmの花を一輪付けます。葉より上部の花柄には斜上毛が多数あります。花弁のような萼片は線状楕円形、8~13枚、白色~淡青紫色で縦に線が多数あります。子房は淡緑色、雄しべ、雌しべは多数、花糸は白色、楕円形の葯は白色です。

キクザキイチゲ

果実

花後花柄を下向きにして卵形のそう果を金平糖のように多数つけ白毛が密生しています。

アズマイチゲ

キクザキイチゲとよく似たものにアズマイチゲがあります。アズマイチゲは葉の切れ込みが浅く垂れ下がります。花糸の根元が紫色、花柄に毛はありません。

自然教育園の武蔵野植物園のコーナーで群生したユキワリイチゲが2~3月頃に、キクザキイチゲは少数、少し遅れて3月頃見られます。

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