水生植物園で葉の陰に見つけたド派手な蛾、思わず近くにいた人に声をかけてしまいました。
ビロードハマキ
- チョウ目ハマキガ科 日本に250種ほどいるハマキガ科の中で最大の蛾
- 分布 本州、四国、九州 中国大陸(南方系の蛾)
- 大きさ 開帳、♂35mm前後 ♀45mm前後
- 出現期 6~7月と9~10月
- 食性 幼虫ー常緑樹の葉 葉を糸で綴ってその中に潜む
- 昼行性 (ハマキガ科は夜行性が多い)
- 完全変態
- 越冬 幼虫
成虫
翅は細長く前翅は黒地に黄白色の斑紋が入り一対の赤色の縦条が入ります。頭部にも翅と同じような斑紋があって頭を守っているのでしょうか。橙色に黒い縞模様の入った脚が見えています。
後翅が見えています。橙黄色に黒い紋が入って前翅以上に派手。
最後に腹部も見せてくれました。
雄は小型で前翅の白い紋が小さく外縁は特に黒く見えます。雌はオレンジ色ですが、雄は赤の色が鮮やかです。
幼虫
ビロードハマキが綴った葉、この中に
透明感のある奇麗な幼虫。頭部は黒色、黒い点が規則的に並んでいます。
終齢幼虫は30mmほど。秋から春に発生する幼虫は常緑広葉樹、夏に発生する幼虫はモミジなどの落葉樹にいます。
生活史
出現は2回、6~7月と9~10月。秋に常緑樹に産卵し、幼虫で越冬する1化と、1化が落葉樹に産卵する2化があります。
幼虫の食草はカエデ科、ツツジ科、ブナ科、ヤマモモ科、モクレン科。
成虫の捕食者はカマキリ類、捕食性のキリギリス、網を張る蜘蛛、幼虫はアナバチ類、スズメバチ、クチブトカメムシなど。