ハエトリグモの中でも一番よく見かけるのはメスのネコハエトリ、くりくりした大きな目が印象的です。平地から低山地の雑木林、都市部の公園や住宅地まで普通に見られ、地面や草の上をぴょんぴょん移動します。
ネコハエトリ
- クモ目ハエトリグモ科ネコハエトリグモ属
- 分布北海道、本州、四国、九州
- 大きさ 7~8mm
- 出現期 4~8月
- 徘徊性のクモ
- 食べ物 ハエなどの小さな昆虫
- 越冬 成虫
ハエトリグモは目がよく発達しています。2個の大きな前中眼、その横の1対が前側眼、その後ろに後中眼、後側眼と、計8個の単眼を持っています。獲物に正対し前中眼でしっかりと捉え、他の単眼は周囲の動くものを捉えます。
狩りの網は張りませんが、落下防止の糸を使います。
メスは毛が多く淡褐色で、頭胸部が濃い褐色、腹部には黄褐色、灰色、黒色の毛が密集し、中央に黒条斑が入ているように見えます。斑紋も不明瞭なものやほとんどないものまで、変異が多く見られます。
オスは腹部は褐色で中央は黒色の斑紋が入り、頭胸部や脚は黒色です。メスをめぐって戦う方法が面白い。まずは前脚を高く上げて大きさを競います。それで決着がつかないと組み合って外に押し出したほうが勝ち。それでも決着がつかないときは組み合って腹部にタッチされたほうが負け。お互い傷つけあわないような賢明なやり方です。