明るい葉の色と清楚な白い花、赤から艶のある黒色に変わる果実も魅力的です。
シロヤマブキの特徴
本州の中国地方の石灰岩地に自生するバラ科シロヤマブキ属の落葉低木です。中国、朝鮮に見られます。自生数が減ってレッドリスト絶滅危惧種1Bになっています。
葉
樹高1~2m。若い枝は灰褐色、最初は白い軟毛があり、対生に分岐します。葉は幅2~5cm、長さ5~10cm、卵形、基部は円形で先端が尖り縁には鋸歯があります。葉柄は2~5mm。葉脈が凹んでいます。表面には毛が散見しています。葉裏には絹毛が密集しています。小苞があります。鋸歯がある萼片は4枚。萼片、花柄には軟毛があります。秋には条件が良ければ黄色の紅葉が見られます。
花
花期4~5月。新しく出た側枝の先に1個の花を付けます。花径は4cm、広円形の白色の花弁が4枚、雌しべは4本、多数の雄しべを持つ両性花です。
果実
7月、果実が大きくなってきました。緑色から赤色に、そして4個の果実が光沢のある黒色に変わります。痩果です。
育て方
乾燥に弱いですが寒さに強く半日陰で丈夫に育ちます。
剪定方法
冬の休眠期に古い枝を根元から切り落とし、株を更新していきます。
増やし方
挿し木からも種からも増やせます。種は果肉を取り除いて一晩水に浸けてから蒔きます。花が付くまでには2~3年かかります。
病害虫
目立った病害虫はありません。
似た名前のヤマブキとシロヤマブキの違い
ヤマブキはヤマブキ属で別種です。白いヤマブキはシロバナヤマブキです。
- ヤマブキは花弁5枚、シロヤマブキは4枚。
- ヤマブキは葉の付き方が互生、シロヤマブキは対生。
- ヤマブキの実は褐色、シロヤマブキは黒色。
- ヤマブキの花は密集して咲きますが、シロヤマブキはまばらに咲きます。
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