葉も小ぶりで艶やか、花も可愛く植え込みなどでよく見かけます。何度も刈り込んでもあっという間に復活してまた花を咲かせて楽しませてくれます。
アベリアの特徴
アベリアはスイカズラ科ツクバネウツギ属の常緑または半常緑低木です。学名「アベリア」は19世紀に中国で採集したイギリス人の医師で植物学者のエイブルの名に由来します。日本、中国、ヒマラヤ、メキシコに15種の野生種があります。アベリアと呼ばれているものは19世紀にイタリアで中国原産のキネンシス種のシナツクバネウツギとウニフローラ種を交配したアベリア・グランディフローラで、日本には大正時代に渡来しました。
葉
株立ちの樹形、樹高1~1.5m。枝はよく分岐して、小枝は鮮紅色、葉は互生、長さ2.5~4cmの披針形で先が鈍く尖り縁には鈍い鋸歯があります。表面は光沢があり、裏面は淡緑色で主脈には白い毛があります。
花
花期5~11月。枝先に円錐花序を付け、薄いピンク色を帯びた白色の釣鐘状の花が長く咲き続けます。萼は紅褐色で2~5枚。花は長さ2.5cm、先が5裂しています。花弁の内側は毛が密にあります。
雌しべ1本と雄しべ4本。花糸は白色、葯はピンク色で雄しべは花冠より飛び出ています。
花後も萼が残っています。果実はほとんどできません。
種類
アベリア・グランディフローラ
一般的なアベリア。別名ハナツクバネウツギ(花衝羽根空木)、ハナゾノツクバネウツギ。シナツクバネウツギ(萼5枚、小さな花を沢山つけて冬には落葉する)とウニフローラ(萼が2枚で花が大きい)の交配種。
アベリア・エドワードゴーチァ
アベリア・グランディフローラとアベリア・シューマニーとの交配種でアメリカで育種されました。濃いピンク色の花のシューマニーから{網状紋}と{2枚の萼}の特徴を継いでいます。コンパクトな樹形で徒長枝が出にくく枝の出が密です。
斑入り品種
斑入り品種はコンパクトで花が小さい。
アベリア・ホープレイズ
花は白色からピンク色。黄色からクリーム色の覆輪が入る。のちに白色に。
アベリア・フランシス・メイソン
花は白色。葉はオレンジ色→中心部が緑で縁が黄色→全体が黄色に変化する。
アベリア・コンフェティ
花は白色。葉が小さく、白の覆輪が入る。新芽や冬には班がピンク色になる。
育て方
水はけがよく日当たりの良いところを好み、丈夫で土壌を選びません。
植えつけは真夏、真冬を除いていつでも行えます。耐寒性も耐暑性もあります。
増やし方
挿し木で、6~7月、9月が最適です。
剪定
刈込に強く開花期も長く時を選ばず花芽を付けるので剪定は4~8月のいつでも行えます。
病害虫
特にありません。