自然教育園 毒のある植物 植物の構造 育て方

ナス科~フユサンゴ(冬珊瑚)・タマサンゴ(玉珊瑚)

夏に咲く花は白い花弁に橙色の葯が目立つイヌホウズキやワルナスビによく似たナス科らしい花です。見所は秋から冬にかけて緑色から橙色に変化する果実で長期間楽しませてくれます。

フユサンゴ

フユサンゴ

  • ナス科ナス属の半耐寒常緑低木
  • 南米原産で明治中期に渡来
  • 樹高 50~100cm
  • 花期 7~9月
  • 別名タマサンゴ(玉珊瑚)タマヤナギ(玉柳)、リュウノタマ(竜の玉)
  • 英名クリスマスチェリー、エルサレムチェリー
  • 有毒 全草にソラニンを含む

フユサンゴ(タマサンゴ)の葉

枝はよく分岐して緑色で星状毛があります、葉は互生に密に付け、こんもりとドーム型になります。短い葉柄があり、葉は長さ3~5cmの長楕円形で、先端は尖り、基部は楔形、全縁で縁が波打ちます。艶のない濃緑色で細毛があります。

フユサンゴの葉裏

葉裏には毛が多く見られます。スノーサンゴと呼ばれる斑入りの品種もあります。

フユサンゴの花

花径1cm、葉腋に葉と対に短い花柄を出し、白色の花を1~4個を下向きに付けます。

フユサンゴの花

先端が5深裂し平開します。雄しべは5本。花糸は細く短く白色、葯は橙色で糸状の花柱の周りに接するように付きます。葯は2室で孔裂開します。

フユサンゴの花

萼は広鐘形で5裂、花被片の裏側には筋があり紫外線を吸収します。

果実

フユサンゴの若い果実

果実は10~1月と長く見られます。直径12~15mmのやや縦長の球形の液果で緑色(白色)から橙色と変わります。種子は3.5mmの白色。ビッグボーイは大きい果実の品種です。

フユサンゴの果実

育て方

耐寒性はー5℃、暖地では冬越しが可能で、病害虫に強く育てやすい植物です。日向を好み、半日陰でも育ちますが花付きが悪くなります。あまり大きくなる木ではないので剪定の必要はありません。移植に弱く根鉢を崩さないように注意が必要です。増やすのは実生で、種蒔きは4~5月、繁殖力旺盛で零れ種でも増えます。

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