花に出会うと少しうれしくなるピンク色の花です。また、若い果実が鮮やかな赤色で花より華やかです。
ミズオトギリ
- オトギリソウ科ミズオトギリ属の多年草
- 分布 北海道から九州、朝鮮半島、中国
- 池や沼、湿原に生育する抽水~湿地植物
- 在来種
- 草丈 30~60cm
- 花期 7~9月
葉
根茎は泥中を横走し紅色を帯びています。茎は中空で円柱状、分岐せず直立し、基部は紅色を帯びます。葉は厚みがあり対生、葉柄は無く基部は丸みがあり茎を抱くこともあります。上部の葉の方が大きく、幅1~3cm、長さ3~7cmの長楕円形で鈍頭、全縁です。葉表は黄緑色、葉裏は白緑色、網静脈が目立ち、明るい油点が散在します。秋には紅葉します。冬は地上部が枯れます。
花
花は晴れた日の2~3時頃に開花して夜には閉じる一日花です。茎頂や葉腋に短い花柄を出して1cmほどのピンク色の花を数個付けます。萼は長楕円形で5枚、花弁は倒卵形で5枚、ピンク色に淡紅色の条が入っています。雄しべは3本ずつ3束の9本、葯は黄色、花糸はピンク色で3本が下部で合着しています。雌しべは3本、花柱は黄緑色、柱頭は白色で固まっています。子房は3室。
アリだらけ。
果実
8~10mmの長卵形の蒴果です。若い果実は濃紅色で花より目立ちます。縦に線条があり先端に花柱が残っています。
10~11月には熟して褐色になり先端が3裂します。
種子が残っています。種子は多数、楕円形でで長さ1mmほど、黒褐色で表面には網目模様が隆起しています。