花は地味ですが蜜がたっぷり、アリや虫たちを集めます。果実は美味しくはありませんが一度に沢山の色を楽しめます。特に碧色の実は目立ちます。
ノブドウ
ブドウ科ノブドウ属のつる性落葉低木
分布 北海道から沖縄まで、朝鮮、中国、ロシアの山野
在来種
別名 イヌブドウ、カラスブドウ、ヘビブドウ、ドクブドウ
葉
茎は暗灰褐色で節は膨らみ基部は木質化します。若い茎には淡褐色の荒い毛があります。葉と対生に2又になった巻きひげは触れるものに巻き付き他の植物に絡みついて伸びます。
葉は互生、幅5~9cm、長さ8~11cmのほぼ円形で3~5裂し基部は心形、先端は尖り、縁には荒い鋸歯があります。葉の形の変異が多く見られます。葉柄は2~8cm、毛があります。葉の切れ込みが多いものはキレハノブドウ、葉が無毛で艶があるものはテルハノブドウ。
裏面の脈上には疎らに毛があります。紅葉します。
花
花期7~8月、葉と対生に集散花序を出し、3~5mmの淡緑色の花を沢山つけます。
花弁は5枚、雄しべは5本、雌しべは1本。花糸は白色で短く、葯は黄色です。花弁や雄しべは早くに脱落し花柱だけが残ります。
杯状の花盤には蜜が溢れ沢山のアリや虫たちが集まります。
果実
6~8mmの液果で中には果肉は少なく数個の種子が入ります。気孔が見られます。
果実は白色、ピンク色、碧色、紫色など。
こんな鮮やかな色も。
ブドウミタマバエ、ブドウトガリバガ、ブトウトリバなどに卵を産み付けられて寄生され虫こぶができるそうですが見つけられませんでした。
ブドウトリバの成虫です。