ふと目線を上げたら、木の上からでかい緑色の虫がこちらを見下ろしているようでした。
サトクダマキモドキ
- バッタ目ツユムシ科
- 分布 本州。四国、九州
- 大きさ(翅の先端まで) ♂40~45mm ♀60~68mm
- 出現期 8~11月 年1化
- 食べ物 広食性 アカメガシワなどの広葉樹の葉
- 不完全変態
- 越冬 卵
クダマキはクツワムシの別名。クツワムシの鳴き声が機織の紡車を巻く音に似ていることから管巻と呼ばれ、クツワムシに似ることからクダマキモドキとなりました。
成虫
全身明るい緑色、縦長で扁平、翅は脈が細かく葉のように見えます。前翅は幅が広く翅端は円く、後翅は半円形で、前翅下に畳まれ、先端部が尖って前翅端から覗いています。
頭部は小さく、胸部も複眼も小さいのですが、なかなか迫力のある面構えです。複眼の間に白い単眼が見えます。前脚の脛部の付け根付近に黒く見える場所に鼓膜があります。
よくいるのは木の上、よく飛びます。褐色の長い触覚を折りたたんでいます。脚は緑色、よく似たヤマクダマキモドキは前脚退節が赤褐色です。
雌の産卵管は、褐色で幅が広く短く上方に湾曲し、上下両縁は鋸歯状になっています。雄の尾端部は直線的です。
産卵はエビのように体を丸めて細い木に産卵管を差し込んで、削りながら行われ、ささくれた産卵痕が残ります。
雄を見つけましたが・・
幼虫
5~6月に孵化し樹上や草の上で過ごします。1齢幼虫は、緑色で艶があり、胸部から腹部の体側に黒いラインが入り、頭頂部は水色を帯びます。後脚も極端に長い。
触角は長く、褐色で白い環状の班が入ります。
2~4齢幼虫は艶のない緑色で黒い線は消え、背面に1対の黒い点が入ります。終齢幼虫は成虫に似て、翅は短く、雌の産卵管は緑色です。
ヤマクダマキモドキの1齢幼虫はやはり体側に黒いラインが入り頭頂部が水色を帯びますが、頭部が黄色で眼が青いところで区別できます。2~4齢幼虫は背面の1対の黒点は同じですが、頭部は黄色、目が青いところが異なります。