迷惑植物の代表のような扱いがされ、あちこちで背の高い黄色い花の群生を目にしていたセイタカアワダチソウ、いつの間にか目にすることも少なくなりました。
セイタカアワダチソウ
キク科アキノキリンソウ属の多年草
北アメリカ原産の外来種 明治末期に渡来
分布 北海道から沖縄
草丈 1~2.5m、条件がよければ4mにも
花期 10~11月
別名 セイタカアキノキリンソウ
英名 カナディアン・ゴールデンロッド
侵略的外来種ワースト100 生態系被害防止外来種
葉
地下茎を伸ばして群落を作ります。葉は互生、葉柄は無く茎に沿って多数の葉を密生させます。幅1~2cm、長さ6~13cmの披針形の葉で先端が伸びて尖ります。主脈と1対の側脈があり低い鋸歯があります。茎葉には短く硬い毛があり、ざらつきます。ロゼッタで越冬します。
花
上部で分岐して10~50cmの円錐花序を付け、小さな黄色い頭花を総状に付けます。総苞は3~5mm、総苞片は線形で3列に並び、外側の雌性の舌状花と中央の4~6個の両性花の筒状花があります。花柱は扁平な長楕円形です。
虫媒花です。チョウやハチたちにはなくてはならない冬の蜜源です。
コアオハナムグリが頭を突っ込んでいました。
果実
ふわふわした綿毛が泡立つような様から泡立ち草の名が付いたとか。
痩果は淡褐色、長さ1mmで上向きの毛があり、3mmの汚白色の冠毛が付きます。
アレロパシーとは植物が放出する科学物質が他の植物を阻害、または促進的な作用を及ぼすことです。植物は程度の差こそあれ植物間には相互作用があり、生物の多様性を支えています。セイタカアワダチソウやナガミヒナゲシなどはあっという間に覆いつくしたかと思うとその勢力がそがれ、いつの間にか他の植物にとってかわられます。庭に生えてくる雑草にしても年毎に元気な種類が変化するのを見るのも面白いですね。