毛むくじゃらで厳つい大型のアブ、雄は白い毛束がトレードマークの、スズメバチも襲う狩人です。
シオヤアブ
- ハエ目ムシヒキアブ科
- 分布 北海道、本州、四国、九州の平地から山地
- 大きさ 23~30mm
- 出現期 6~9月 年1化
- 食べ物 成虫、幼虫とも捕食性 幅広い昆虫を襲う
- 完全変態
- 越冬 幼虫
雄
体色は黒色、胸部、腹部は各節に灰黄色、黄褐色の毛が生え、黒と黄色の縞模様に見えます。雄は腹部8節に白い毛束があり、これを塩に見立てて名の由来になっています。脚は黒色、脛部は黄褐色。トゲトゲの胕節に長い黒い爪と立派な褥板があります。がっちり掴めそう。
武器の口器を隠しています。
雌
メスには白い毛束がありません。
生態
年1回の発生。カマキリの卵嚢のような泡状の中にクリーム色の卵がぎっしりと産み付けられます。孵化した白い芋虫のような幼虫はポトリと落ちて地中や朽木の中に、ネキリムシやコガネムシの幼虫を捕食します。幼虫で越冬し蛹になり、成虫がみられるのは夏。肉食で待ち伏せ型の狩りをします。優れた飛翔能力と視力を持ち、飛翔中の昆虫に背後から近づき、口器を差し入れ運動能力を司る神経節を切断するとか、体液を吸汁します。時に自分より大きなトンボやスズメバチ、カマキリなども襲います。