ツマグロヒョウモン
- タテハチョウ科ドクチョウ亜科ヒョウモンチョウ族
- 分布 本州、四国、九州、沖縄
- 前翅長は 30~45mm
- 出現期 4~11月 年4~5化
- 幼虫の食草 スミレ科の植物
- 成虫の食べ物 花の蜜
- 完全変態
- 越冬 幼虫、蛹
ヒョウモンチョウ類は、温暖から寒帯に生息しますが、ツマグロヒョウモンは世界の熱帯から温帯地方に広く生息しています。1980年頃には近畿以西が生息地だったのが、徐々に生息地が北上し、2000年代には関東北部でも普通に見られる様になってきました。
終齢幼虫
体長約3cm。黒色の体の背中に赤い筋が一本、とげ状の突起が各節に6本、前部分は黒色で、後部分は根元が赤く先が黒色です。毒々しいですが毒はありません。頭をフリフリ進む姿が可愛い。
鋭い顎です。脚で押さえながらまーるく食べ進んでいきます。庭のスミレがみんな丸裸になりそうです。
蛹の抜け殻
家の壁で見つけた抜け殻です。蛹は頭を下にぶら下がり、背中にはメタリックな10個の刺があります。金色の刺は雌、銀色の刺は雄です。もうメタリックな色は失われています。
成虫
雄
自然教育園の水生植物園には沢山のツマグロヒョウモンが飛び回っています。成虫は薄い茶褐色の地に濃い黄褐色の斑があります。典型的なヒョウモンチョウの模様ですが、後翅の黒い縁取りが特徴です。
雌
雌の特徴は前羽の黒色と白い帯です。白い模様の裏側も白い模様になっています。
この黒は毒を持つマダラチョウ科のカバマダラに擬態しているといわれますが、沖縄などでしか見られない蝶なのでその意味があるのでしょうか。あまり似てないし。
羽を広げたまましばらく動かなくて元気がないのかと心配しました。やがて羽を閉じて、元気に花にわたっていきました。
綺麗な模様です。モモの葉でじっとしていました。