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トウダイグサ科~コニシキソウと蟻

誰でも見たことがあってもあまり存在感のない雑草ですが、面白い植物です。

特徴

コニシキソウ

トウダイグサ科ニシキソウ属の1年草もしくは多年草で、北アメリカ原産で明治時代に帰化しました。日本に古来に渡来したニシキソウ(二色草、錦草)はこのコニシキソウに押されてあまり見なくなりました。ニシキソウはコニシキソウより大きくコニシキソウのような毛がなく葉の斑紋もありません。二色草は茎の赤と葉の緑から付いた名前です。枝を折ると白い液体を出し接触皮膚炎を起こします。これはトウダイグサ科の特徴です。

茎 葉

コニシキソウ

草丈10~30cm。茎は暗褐色で白い毛が上向きにはえ、根元から枝分かれしながら、地面を這うように伸びていきます。葉は対生、托葉があります。長楕円形で長さ1cm、縁には鋸歯があり、葉の基部は左右で形が違います。葉に斑紋がない個体、暗紫色の斑紋がある個体がみられます。

コニシキソウ

花期6~9月。花序は直径0.5mm、高さ1mm、直径1.5mmです。雄花と雌花が別々に咲き、花弁はありません。雌花は白く見える腺体の付属物が雌しべを取り囲んでいます。花柱が3個、先が2裂しています。雄花は先端に黄色い花粉を持つ雄しべ1本だけです。雌しべ雄しべともすぐ側に蜜腺があります。

果実

コニシキソウ果実

受粉後には子房が大きくなって柄が伸びて花序から出ます。果実は直径1.5mm、白い毛が密生してます。種子が3個入っています。熟すると上向きに伸び、乾燥すると種がぱちんと爆ぜる蒴果です。

蟻とコニシキソウ

蟻とコニシキソウは共存関係。蟻は蜜を吸いにやってきて頭の先に雄花の花粉をくっつけて雌花に花粉を運びます。花粉がなくても受粉できますが他の選択肢が増えることは生き残る確率を上げるのでしょう。種を食料にするトビイロシワアリという蟻は巣にせっせと種を運びますが、食べるわけでなく外に捨ててしまいます。また新たな繁殖地を手に入れることになります。こうして共存関係が出来上がっています。この様子はNHKのミクロワールドでご覧いただけます。

http://www.nhk.or.jp/rika/micro/?das_id=D0005100139_00000

また小林義浩氏の論文によると、夏はすぐに発芽するので親子間競争を避けるために種子散布で、冬は蟻による種子散布という方法をとり、また、種を運ぶ蟻は他にもいて、それぞれ違う役目を果たしているそうです。

トビイロシワアリ オオズアリ
カメムシの吸汁 見分けて運ぶ 見分けられない
種子を運ぶ確率 巣まで確実に運ぶ 途中で紛失する
食べる割合 25パーセント 殆ど食べる
巣外への種子の放出 残りの種子の半数を外に出す 出さない
発芽場所 巣の周りで発芽 紛失場所で発芽

(カメムシに吸汁された種子は殆ど発芽しません)大した戦略です。そして節ごとに根を出していますから抜き残しの小さな端キレでもしぶとく残ります。

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