自然教育園 クモ目

カニグモ科~ワカバグモ(若葉蜘蛛)

若葉の頃に見られる透明感のある薄緑色をした奇麗な蜘蛛です。

ワカバグモ

  • クモ目 カニグモ科
  • 分布 北海道から九州の都市部から山地まで
  • 出現 4~9月
  • 成虫の食べ物 昆虫
  • 体長 1cm前後 雌がやや大きい
  • 不完全変態
  • 越冬 幼体
ワカバグモ♀

♀・11月12日・自然教育園

 

広葉樹や低木の葉上で見られるワカバグモ、第1脚と第2脚は長く、黒い毛が生えていて、目一杯広げて獲物を待ちます。歩脚がピンク色を帯びる個体もいます。腹部はカニグモ科の中では珍しく細く円筒形で、規則的に斑紋があり後方には黒い毛があります。背中から歩脚の基部にかけて放射状の溝があります。単眼が2列、8個、いろいろな方向に向いています。前列は強く後曲し、後列は緩やかになっています。

ワカバグモ♀

 

ワカバグモ♂

♂・4月11日・自然教育園

 

オスは成熟すると頭部前方、前脚の基部、腹部が赤褐色から黒褐色に変化、蝕肢も褐色になり膨らみます。

ワカバグモ♂

年1回発生で繁殖期は4~7月、雌は葉裏に卵嚢を作り見守ります。朽木や枯葉の間で老熟幼体の状態で越冬します。真っ赤な球を付けたワカバグモを見ることがありますが、タカラダニの一種に寄生されて吸汁されています。

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