若葉の頃に見られる透明感のある薄緑色をした奇麗な蜘蛛です。
ワカバグモ
- クモ目 カニグモ科
- 分布 北海道から九州の都市部から山地まで
- 出現 4~9月
- 成虫の食べ物 昆虫
- 体長 1cm前後 雌がやや大きい
- 不完全変態
- 越冬 幼体
広葉樹や低木の葉上で見られるワカバグモ、第1脚と第2脚は長く、黒い毛が生えていて、目一杯広げて獲物を待ちます。歩脚がピンク色を帯びる個体もいます。腹部はカニグモ科の中では珍しく細く円筒形で、規則的に斑紋があり後方には黒い毛があります。背中から歩脚の基部にかけて放射状の溝があります。単眼が2列、8個、いろいろな方向に向いています。前列は強く後曲し、後列は緩やかになっています。
オスは成熟すると頭部前方、前脚の基部、腹部が赤褐色から黒褐色に変化、蝕肢も褐色になり膨らみます。
年1回発生で繁殖期は4~7月、雌は葉裏に卵嚢を作り見守ります。朽木や枯葉の間で老熟幼体の状態で越冬します。真っ赤な球を付けたワカバグモを見ることがありますが、タカラダニの一種に寄生されて吸汁されています。