真っ黒な塊が目の前に、ヤニサシガメが交尾をしていました。
ヤニサシガメ
- カメムシ目サシガメ科モンシロサシガメ亜科
- 分布 本州、四国、九州
- 大きさ 12~16mm
- 出現期 5~10月
- 食べ物 小さな昆虫の体液を吸汁
- 不完全変態
- 越冬 5齢幼虫
成虫
体色は光沢のある黒色、頭部は細く長く、触角は4節、第1節が一番長く、中央付近に2つの白い環状斑紋があります。第2、3節は短く、第4節はそれより長くなっています。前胸部は中央で括れ、背面中央にはくぼんだ溝があります。翅は褐色で長く腹部末節より長く突き出しています。腹部両側にある結合版は大きく張り出し、上に向けて折れ、波状になっています。脚は黒色、腿節は結節のように隆起し、黄白色の環状紋が入ります。口吻で松脂を体内に取り込み、更に前脚で擦り取って体、特に脚に擦り付けます。松脂はなくてはならないもので、失われれば光沢もなくなり、動けなくなり衰弱し死に至るそうです。
幼虫
体色は黒色で、幼虫も松脂に覆われています。触角の第1節には2個づつ黄白色の環状紋が入り、2つに折りたためるようになっています。下の写真は伸ばしています。頭部後方から中胸背板にかけて中央に黄白色の線が入っています。脚や腹部側縁には突出した部分があります。腿節に2個づつ、脛節に1個の黄色い環状紋が入ります。
マツやスギの木の高い場所で生活していた幼虫は根本付近に降りてきて、幹の窪みや樹皮の下などで枯葉や土を付けて集団で越冬します。
裏返しになってしまいました。
暖かい日差しを浴びてアオキの葉上でまったりしていました。
5月頃羽化します。