重なり合う小さめの葉からこぼれる光が涼やかで気持ちの良い木です。
シマトネリコの特徴
モクセイ科トネリコ属の半常緑高木で沖縄に自生しています。別名タイワンシオジ。シマトネリコはシマ（沖縄）に生えるトネリコの意味。トネリコは樹皮に付くイボタロウムシが分泌する蝋物質を敷居の溝に塗って滑りを良くしていたので「戸に塗る木」の意味です。
幹
樹高３～１０ｍ。株立ちで、灰褐色で木肌は細かく皮目があります。
街路樹では１本仕立てがよく見られます。
葉
葉は対生に付き５～１1枚の奇数羽状複葉で少し波打っています。長さ３～６ｃｍの長楕円形で無毛、光沢があり全縁もしくは浅く鋸歯があります。
花
花期は５～７月。大きな円錐花序を付けます。花柄には短毛があります。雌雄異株です。花は雌株にだけ付きます。白色の花弁４枚、緑色に見える雌しべ１本、黄色く見えるのが雄しべで２本あります。良い香りがします。
果実
長さ２ｃｍの頭披針形の翼果です。中には長さ８mmの赤褐色の種子が１個入っています。
育て方
熱帯から亜熱帯の植物ですが、関東以南で戸外での栽培が可能です。株立ちで小さな葉が洋風にも和風にも合います。病害虫に強く成長が早く育てやすい木です。
増やし方
種蒔き、挿し木は４～５月に。種が落ちたところで芽を出します。
剪定方法
すぐ枝が立て込んでくるので冬以外、随時剪定します。徒長枝や高くなりすぎた枝、下向きの枝などは根元から、また切ったところから２本の枝が出るので１本を残して切り取ります。すぐどこからでも伸びるので思いっきり剪定しても大丈夫です。
鉢植えでは
鉢植えでは真夏は直射日光を避けレース越しで葉焼けを防ぎます。やや耐寒性が弱いので冬は戸内に取り込みます。
カブトムシが好きな木です。