小さいながらとても濃いピンク色の花は艶やかな花です。ドーム型の子房の頭にはモールのような飾りが付いています。
クロウエアの特徴
ミカン科クロウエア属の常緑小低木です。日本に渡来した時に「サザンクロス」の名で紹介され、流通しています。オーストラリア東部原産で星のような花の形から南十字星の名がが当てられたようですが英名のサザンクロスはセリ科の植物です。属名は園芸家のジェームス・クロウの名に由来します。
葉
樹高70~100cm。枝は細かく枝分かれして幅1~6mm、長さ15~50mmの長楕円形もしくは線形の濃緑色の細い葉を互生に付けます。茎や葉は擦ると柑橘系の香りがします。
花
花期5~11月。花色はピンク色と白色。葉腋に花柄2~4mm、花径20mmの花を1個付けます。萼片は2~2.5mm、わずかに細かな毛があります。花弁は肉厚で光沢があり1週間咲き続け、次々と蕾が付きます。雄しべは10本。花糸が重なり高さ7mmほどのドーム型に並び子房を包んでいます。その上にはモールのような付属物がついています。花期は主に春と秋ですが、四季咲き性があり途切れずに花をつけていました。
品種
クロウエア・エクサラータ種とクロウエア・サグリナ種とその交配種があります。
クロウエア・エクサラータ サザンクロスと呼ばれているのはこの品種です。
クロウエア・サグリナ 高さ150cm。エクサラータより花が大きく2~3.5cm、花弁の幅も広く葉の幅も広い。花期は秋から冬。
交雑種
プーリンダ・エクスタシー 高さ30~100cm。葉は幅が広く花径3cm。四季咲き品種
フィリーナ 高さ30~50cm。細い葉に縁に黄斑がはいる斑入り種、秋には紅葉し耐寒性が増しています。四季咲き種。
{プーリンダと名がついた品種が沢山あります。アポリジニの言葉で意味は「光」、育種家のホッジ氏の農場名だそうです。}
育て方
耐寒性はややあり0℃で温暖な地では地植えができます。日当たりが好きですが夏の高温多湿には弱く夏は日陰で育てます。
剪定方法
生育速度は遅く春の植え替え時や初夏に花が一段落した時に切り戻し枝を整えます。
増やし方
種はほとんど付けないので5~6月に挿し木で増やします。1か月ほどで根が出ます。数年で株が弱り突然枯れることがあります。
病害虫
あまり心配はいりませんが、カイガラムシやアブラムシが付くことがあります。