大きく艶やかな葉をダイナミックに広げて、花茎をすくっと伸ばしています。その場所の雰囲気を一気に変えてしまいます。アカンサスの葉は西洋建築物や美術のモチーフとして使われています。
アカンサス・モリス
- キツネノマゴ科ハアザミ属(アカンサス属)の常緑多年草
- 地中海沿岸原産
- 草丈 80~150cm
- 花期 6~8月
- ギリシャの国花
- 和名 ハアザミ
- 学名 アカンサス ギリシャ語で棘の意
葉
葉は常緑で光沢があり根元から叢生します。葉柄が長く、長さ60cm程に、羽状に深い切れ込みがあり先端が尖ります。
花
穂状花茎を伸ばし、下から咲き上がります。
暗紫色のグラデーションンの萼と棘のある苞の間に淡紅色の花弁が見えます。唇形の合弁花で上唇が退化し、下唇は3裂しています。萼が緑色、花弁が白色の花もあります。
中央に細い雌しべ、その左右に2本ずつの雄しべが波打っています。花糸は淡黄色、葯は橙色、毛が密生し、柱頭は2裂しています。
育て方
葉を楽しむならやや半日陰、花を楽しみたければ日当たりの良い場所が適しています。成長すると高さも幅も大きくなり、鉢植えより地植えに向きます。大きくなると根が太く移植も難しいので、広い場所を選びます。根付けば水やりの必要はありません。肥料もほとんど必要ありません。耐寒性、耐暑性もあり特別な対策も必要とはしません。植え付けは春か秋に。花が枯れても萼は残りますが、花茎の下部から切り取ります。
増やし方は株分け、根伏せ、種蒔きで。株の根元周辺に出た子株は掘り起こして移植します。根伏せは晩秋に、長さ10cmに切り取った根を浅く寝かせ、土をかけます。種蒔きは3~4月に、種子は1~2日水に浸け、20~25日ほどで発芽します。繁殖力が強く切れた根が残っていれば芽を出します。開花まで2年を要します。