生き物 植物の構造 育て方

アルストロメリア科~アルストロメリア(百合水仙)

派手な鳥の飾り羽を思わせる花です。葉のつき方も変わっています。

アルストロメリアの特徴

アルストロメリア、和名ユリズイセン

アルストロメリア科アルストロメリア属の多年草。南アメリカ原産で、アンデス山脈の寒冷地や砂漠、砂丘などに60種が自生しています。チリ系統とブラジル系統があり、50~100種類の野生種があり、性質も様々です。分類体系によってヒガンバナ科、ユリ科、ユリズイセン科に分類されていましたが、アルストロメリア科ができたそうです。日本には大正時代に渡来しましたがそれほど人気はありませんでした。オランダで品種改良され、花色が鮮明で花数が多いパテント種が生まれて人気がでました。和名はユリズイセン(百合水仙)、別名インカの百合。

付け根で反転するアルストロメリアの葉

草丈は50~100cm。葉は互生で披針型、艶がある明るい緑色です。

葉の反転

葉は付け根付近で反時計回りに裏返って反転しています。気孔の数や葉の色、葉の構造も表裏が逆になっているそうです。アヤメ科、ヒガンバナ科、ルズリアガ科、イネ科も反転が見られます。どのような理由があるのでしょう。

アルストロメリアの内側の小さな2枚の花弁にある目立つ条斑。

花期は4月~7月。茎頂に10個近くの花を付けます。花弁は外側の3枚が丸みがあって大きく、内側の小ぶりの3枚のうち上の2枚には目立つ条斑(じょうはん)と呼ばれる目立つ模様があります。

アルストロメリアの雄しべは6本

雄しべは6本。

次々と花を付けるアルストロメリア

ネクターガイド

この模様は昆虫に蜜のありかを認識させるためだとか。私たちには見えない紫外線を利用して虫たちの目印となるネクターガイドでしょうか。模様のないスポットレスの品種もあります。

アルストロメリアのネクターガイド目指してやって来る虫たち

沢山の虫たちが楽しそうにせわしなく頭を突っ込んでいました。

育て方

日当たり、半日蔭を好み、耐寒性はありますが暑さと過湿が苦手です。
暑さに強いハイブリッド種も出回るようになりました。

増やし方
地下茎を伸ばし球根を付けて広がります。種まき(9~10月)と株分け(9~10月、3~5月)で増やします。地下茎は先に芽を持つので傷つけないように、また乾燥を嫌うので素早く植え替えます。種はあまり流通されていないので自家採種して蒔きます。低温処理をするとと発芽率が上がります。種からだと花が咲くようになるまで2~3年かかります。

手入れ
花が終わったら、「ウィルス感染」の原因になる鋏は使わず手で花茎を引き抜きます。
引っ張ると簡単に抜けます。ウィルスに感染すると葉が黄色いモザイク状になり葉が縮れてしまいます。枝が混んで来たら抜いて整理して風通しを良くします。斑点ができて茎や根を腐らせる「灰色かび病」を予防できます。

病害虫
ハダニは水に弱いので葉に水をかけてやります。アブラムシはその部分を水の中に入れてふって落とします。

葉が黄色くなったらお休みです。

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