自然教育園 生き物 チョウ目

タテハチョウ科~アサギマダラ

出会うと、とても幸せな気分になるチョウです。

アサギマダラ

アサギマダラ

10月12日・タイアザミ・自然教育園

  • チョウ目タテハチョウ科マダラチョウ亜科
  • 分布 東南アジア、ヒマラヤ、中国、韓国、日本
  • 開帳 80~100mm
  • 出現 4~10月
  • 幼虫の食草 ガガイモ科のキジョラン、イケマ、カモメズル、サクラランなど
  • 成虫の食草 ヒヨドリバナ、フジバカマなどの蜜
  • キジョランなどの葉裏に産卵
  • 完全変態
浅葱斑

10月6日・フジバカマ・自然教育園

 

フジバカマにひらひらとやってきました。カメラマン多数が取り囲んでも吸蜜していました。熱帯の蝶に属するアサギマダラは暑さが苦手、見られるのも朝、夕方。この写真を撮ったのは15時40分頃です。

10月12日・タイアザミ・自然教育園

 

暗色の翅脈が入る半透明の淡青色の部分の色からアサギ(浅葱)の名が付きました。前翅の外縁は黒色、後翅の外縁は褐色、半透明の斑点が並びます。産卵は幼虫の食草の葉裏に、

アサギマダラ

10月4日・タイアザミ・自然教育園

 

幼虫

若齢虫は黒地に黄色の斑点が4列に、その周囲を白い斑点が並びます。

アサギマダラの若齢幼虫

アサギマダラの若齢幼虫・11月23日・キジョランの葉裏

 

アサギマダラの中齢幼虫

アサギマダラの中齢幼虫・12月19日・キジョランの葉裏・自然教育園

 

アサギマダラの中齢幼虫

アサギマダラの中齢幼虫・12月19日・キジョランの葉裏

 

アサギマダラの食痕・キジョランの葉裏

アサギマダラの食痕

 

キジョランの葉には丸く切り取られた跡が見られます。丸くなった食べ跡は「トレンチ行動」によるものです。食べられたくない葉は葉脈を通じて防御物質の液体を出します。まず円形に葉を傷つけてそれを遮断してから内側を食べていきます。トレンチとは溝やくぼみの意味です。

蛹はメタリック、黒色と黄色の紋がある青緑色で尾部で逆さづりになります。

幼虫の食草

キジョラン

キジョラン ガガイモ科キジョラン属のつる性多年草

キジョランの花

幼虫の食草のガガイモ科の植物や成虫が吸蜜するフジバカマなどには強い毒性のあるアルカロイドを含み体内に毒を貯め鳥などから身を守ります。鮮やかな色をまとっているのは警戒色。またフジバカマに雄が集まるのはピロリジジンアルカロイドという性フェロモンを体内に入れるため、これを吸収できないと交尾ができないとか。

フジバカマ

フジバカマ キク科ヒヨドリバナ属の多年草

海を渡る蝶

季節的な移動をしているのではないかと1980年頃からマーキング調査が始まり調査が続けられているそうです。黒潮の上昇気流に乗って千キロ以上もの旅をすることが分かってきました。春から初夏にかけて台湾や南西諸島から本州に北上します。成虫の寿命は約4~5か月。次世代が今度は秋に南下します。

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