マメ科のクララの茎にベッコウハゴロモの幼虫と成虫がずらりと並んで止まっていました。
ベッコウハゴロモの特徴
カメムシ目ハゴロモ科の昆虫で、本州から九州、台湾の平地から低山地、市街地に普通にみられます。
生態
産卵は細い枝に産卵管を挿し10数個の卵を1列に並べます。越冬は卵で、5月中旬に孵化し新枝や上部の枝を吸汁し成長します。この時幼虫は蝋物質を分泌し腹部に毛束を成長させます。成虫の出現は7~9月。雌は羽化の2週間後から産卵します。食卓は幼虫、成虫ともミカン類の柑橘系やクワ、チャなど広葉樹、マメ科のクズなど。ミカンの害虫とされます。幼虫、成虫とも驚くと高く飛びあがります。
幼虫
体長3mmほど、体長と同長の淡黄色の毛束があります。
毛束は反転させて放射状に開いて体を覆います。驚いてぴよーんと飛んだ時にはパラシュートの役割をして静かに着地します。
成虫
体長6~8mm、全長9~11mm。頭部は幅が広く縦に隆起線があります。小盾版には中央には縦に伸びる隆起線があり左右2本の隆起線は正中線につながります。複眼はクルクル模様。前翅は暗褐色から黄褐色の地色に2列の帯状斑紋があり、斑紋は無色、半透明です。翅先には目玉模様があります。
地色が違う個体。
腹部と脚は黄褐色です。
ハゴロモヤドリガ
セミヤドリガ科のハゴロモヤドリカに寄生された幼虫がいました。蝋物質を分泌した老齢幼虫が背中に乗っています。ハゴロモヤドリガはやがて離れて蛹になりますが、今度はカゲロウの幼虫の餌になります。
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