赤筋の入った白色の花と青紫色の葯と柱頭の赤色、色合いもキュート、キャンドルのような果実が種を弾き飛ばした後がお神輿の飾りのようでまたユニークです。
ゲンノショウコの特徴
北海道から沖縄、朝鮮半島、台湾の草地や日当たりの良い道端などに自生するフウロソウ科フウロソウ属の多年草です。「現の証拠」は胃腸に即座によく効くという意味の名前だとか、名前は知っていましたがその意味は予想外でした。別名、玄草、ミコシグサ(種子を飛ばした後の形が神輿のようだから)イシャイラズ、タチマチグサ。江戸時代から全草を乾燥させて煎じて胃腸薬やお茶として使われていた代表的な民間薬だったことがうかがわれる名前です。
葉
草丈30~40cm、茎は下向きの毛が生え細く頼りなげで地表を這ったり他の植物に寄りかかったりして広がります。若い葉には暗紫色の斑点があります。
長い葉柄の基部には線状の托葉があります。葉は対生、幅3~7cm、掌状に3~5深裂、更に先端が3~5浅裂しています。形は個体差があります。両面とも有毛です。
花
花期は7~10月。葉腋に長い花柄を出し1~2個の花を付けます。花色は西日本では赤紫色が多く東日本では白色が多く5本の赤い筋があります。萼は5枚、先端には棒状の芒があります。花弁は5枚、雄しべは10本、花糸は白色に葯は青紫色、花柱は薄緑色、柱頭は赤色で5裂します。
果実
若い果実です。長さ1.5~2cm。萼にも茎にも果実にも腺毛が生えています。
果実の基部が膨らみ5個の種子が入り果体の上部は嘴になっています。
萼の中はこうなっています。種子は2mm、黒褐色で表面は平滑です。
蒴果で、熟すと下が裂開して乾燥した花柱が5裂して収縮の違いを利用してバネのよう反り返って子房を跳ね上げ種子が弾き飛ばされます。この形が神輿草の由来です。