黒紫色の柱頭と葯が印象的です。近所の公園に手を加えずに自然に任せている一画がありそこに群生していました。
シマスズメノヒエの特徴
南米原産のイネ科スズメノヒエ属の多年草です。1915年、小笠原の島で初めて発見された帰化植物です。外来生物法で要注意外来生物に指定されています。別名ダリスグラス、乳牛用の牧草として使用されます。日本中、普通にみられる雑草です。在来種はスズメノヒエ、全体に軟毛があり葯が黄色。
茎と葉
草丈は50~150cmです。踏みつけに強く、やせ地にも群生し、根茎は太く引き剝くのも困難になります。
葉は幅0.5~~1cm、長さ10~30cm。
総の基部には長毛が生えています。
小穂
花軸の先に間をおいて3~5本の総がほぼ直角に大きく広がって付きます。花期は7~9月。細い茎なのに長さ5~9cmのしっかりとした総です。
小穂を2個ずつ2列に下向きに付けます。小穂は長さ3mm、緑色の2小花からなり、卵形で先が尖ります。第1包穎は退化し、第2包穎は花軸側にあり縁に長毛が多く出ています。第1小花は不完全で第2小花のみ結実します。葯は黒褐色、柱頭は暗紫色で目立ちます。両性花で風媒花です。
果実
果実は痩果の一種、穎果(えいか)、果皮が種子に密着し一体化したもので熟しても裂開しません。直径2mm、扁平な広卵形です。