夏の湿地をゆらゆら、トウダイグサ科らしい花を付けていたタカトウダイ(高燈台)、今は草紅葉です。
タカトウダイの特徴
本州から九州、朝鮮半島、中国の日当たりの良い荒れ地や湿地に自生するトウダイグサ科トウダイグサ属の多年草です。トウダイグサより背が高いのでタカトウダイの名が付きました。全草が毒です。
葉
草丈80~120cm。茎には白い短毛があり、直立し上部で4~5に分岐します。葉は深緑色、互生、葉柄はほとんどなく幅7~17mm、長さ3~7cmの狭長楕円形で鈍頭、基部は楔形、全縁です。縁と両面に微細な毛があります。
茎の頂部やや大きな葉を3~7(普通5)枚輪生します。その先は4~5分岐して花序を付けます。
秋には草紅葉になります。茎や葉を傷つけると白い乳液を出し皮膚に付くとかぶれることがあります。
花
花期6~8月。輪生枝の先に2~3枚の苞葉に包まれた壺状の複数の杯状花序を付けます。花径4mm、花弁も萼も無く花序の下の苞葉は菱状卵形です。
花は雄性先熟です。アリがいるのは雄性期の花です。黄色の4個の腎円形のものは蜜を分泌する腺体です。先端が2裂した1本の雄しべを持つ雄花が数個、黄色い花粉を出しています。雌性期になると腺体は蜜の分泌が終わり雄しべは花粉を出し終わり茶褐色になります。雌花はやや下垂気味に杯から突き出て付きます。手前に見える子房には円頭の突起があります。花柱は3裂し柱頭は2裂します。
果実
花後、腺体は黄色→褐色→黒色になり下向きだった花柄も直立します。蒴果は4.5mmの球形、縦にいぼ状の突起があります。