花を見るとあっちにもこっちにも体で花を包むように丸まってせわしげに動き回る黄色と黒の模様のツチバチがいます。
ツチバチ
ハチを思わせる配色と大きさから怖がる人もいるそうですがは大人しいハチです。ツチバチ科の中~大型のハチで、体は細長く脚は短く、体色が黒色、白、黄色、赤色の斑紋や帯紋があり剛毛が密集しています。幼虫も成虫も単独行動をします。
産卵と幼虫
雌のツチハチは地表すれすれを飛びながら嗅覚でコガネムシの幼虫を探し、地中に潜り幼虫の胸部を刺し麻痺させて腹部に卵を産み付けます。少し残酷な気もしますが、コガネムシの幼虫は生きたまま幼虫のえさになります。コガネムシは人間からみると植物の根を食べる害虫です。それをやっつけるのですからツチバチは益虫ということになります。雌の成虫は乾いた土の中で越冬します。土を掘るためにツチバチの雌の大顎は大きく発達しています。
キンケハラナガツチバチ
- ハチ目ツチバチ科
- 分布 本州、四国、九州
- 体長 ♂16~23mm、♀17~27mm。雌の方が大きく太い。
- 出現期 5~11月 年1化
- 食べ物 幼虫はコガネムシ類の幼虫 成虫は花の花粉、蜜
- 越冬 メスは成虫で
メス
名前のごとく輝く金色の毛だたらけです。アップルミントに夢中で体を丸めて忙しく動き回っています。短い脚で大事そうに抱え込んでなんとも可愛いい姿です。
肝臓のような形の複眼が面白い。脚にも鋭い刺、毛だらけです。
体色は黒色、頭部、胸部は黄褐色の長毛が密生しています。触角の付け根にも毛束があり、胸部下部の毛は薄くなっています。腹部には光沢があり、帯紋はなく、第1~4節背後縁に胸部よりやや淡い4本の毛帯のみがあります。
収納式のストローで吸蜜しています。ストローの外側に見えるのがつやつやの大顎です。雌は発達しています。
オス
オスはメスほど金毛が目立ちません。腹部は太い濃い黄色の帯紋、毛帯が4本あります。腹部黄帯は背面、腹部とも明確です。
収納式のストローで吸蜜しています。
ヒメハラナガツチバチ
- ハチ目ツチバチ科
- 分布 本州、四国、九州
- 体長 ♂11~19mm、♀15~22mm
- 出現期 4~11月
- 食べ物 幼虫はコガネムシ類の幼虫 成虫は花の花粉や蜜
- 越冬 メスは成虫で
オス
体色は黒色 胸背部は周囲以外は無毛、胸背板中央に黄色い笑った顔のような斑紋があります。腹部 第一節がぐっと細くなっています 。腹部背面後ろ縁沿いに 薄い黄帯、毛帯が5本あります。
アップルミントに夢中。ツチバチはみんなお尻をくっと丸めていますね。
メス
ネメシアの花粉を沢山背中に付けた雌のヒメナガハラツチバチ、胸部には白っぽい長毛が密生しています。メスは黄帯がなく毛束があります。雌の翅端に暗班があります。
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ツチバチ科~キオビツチバチ(黄帯土蜂)
比較的大型でピカピカした黒い体に黄色い帯が目立つツチバチの仲間です。 キオビツチバチ ハチ目ツチバチ科 分布 北海道、本州、四国、九州 大きさ ♂11~20mm ♀15~25mm 出現 6~10月 雄 ...
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