花を見るとあっちにもこっちにも体で花を包むように丸まってせわしげに動き回る黄色と黒の模様のツチバチがいます。
ツチバチの特徴
ハチを思わせる配色と大きさから怖がる人もいるそうですがツチバチは大人しいハチです。ツチバチ科の中~大型のハチで、体は細長く脚は短く、体色が黒色、白、黄色、赤色の斑紋や帯紋があり剛毛が密集しています。成虫の食卓は花の蜜や花粉。幼虫も成虫も単独行動をします。
産卵と幼虫
雌のツチハチは地表すれすれを飛びながら嗅覚でコガネムシの幼虫を探し、地中に潜り幼虫の胸部を刺し麻痺させて腹部に卵を産み付けます。少し残酷な気もしますが、コガネムシの幼虫は生きたまま幼虫のえさになります。コガネムシは人間からみると植物の根を食べる害虫です。それをやっつけるのですからツチバチは益虫ということになります。雌の成虫は乾いた土の中で越冬します。土を掘るためにツチバチの雌の大顎は大きく発達しています。
キンケハラナガツチバチ
体長 雄16~23mm、雌17~27mm。雌の方が大きく太い。
発生 年1回 5~10月
頭胸部 黄褐色の長毛が密生、触角の付け根にも毛束、胸部下部の毛は薄い
腹部 雄 太い濃い黄色の帯紋、毛帯が4本 雌 帯紋はなく光沢がある。胸部よりやや淡いい4本の毛帯のみ
触角が短いので雌のキンケハラナガツチバチ、名前のごとく輝く金色の毛だたらけです。アップルミントに夢中で体を丸めて忙しく動き回っています。短い脚で大事そうに抱え込んでなんとも可愛いい姿です。
収納式のストローで吸蜜しています。ストローの外側に見えるのがつやつやの大顎です。雌は発達しています。
肝臓のような形の複眼が面白い。脚にも鋭い刺、毛だらけです。
何とも楽しそう。
ヒメハラナガツチバチ
体長 雄11~19mm、雌15~22mm。
発生 1回 4~11月、雄は7~8月によく見られる
頭胸部 雄、胸部には黄褐色の長毛が密生、胸背板中央に黄色い笑った顔のような斑紋がある。雌 胸部には白っぽい長毛が密生
腹部 第一節がぐっと細くなっている。雄 薄い黄帯、毛帯が5本。雌 毛帯が少ない。
翅 雌の翅端に暗班がある
上の写真はハツユキソウ、雄の特徴の背中の斑紋が見えます。
アップルミントに夢中。ツチバチはみんなお尻をくっと丸めていますね。
ネメシアの花粉を沢山背中に付けた雌のヒメナガハラツチバチ、翅の端に暗班があるのが雌の特徴です。
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ツチバチ科~キオビツチバチ
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