クサギカメムシ
- カメムシ目カメムシ科カメムシ亜科
- 分布 東アジア、本州、九州
- 大きさ 13~18mm
- 出現期 4~11月
- 不完全変態
- 越冬 成虫(木材や樹皮の間、石の下、室内などで)
黄褐色の紋を持ち、体色は暗褐色から赤褐色で個体によって様々です。前翅は膜質部を除いて褐色です。頭部は先端が広く丸く、触角は褐色で関節部分が白色です。
幼虫
4月に樹木に飛来して交尾、5~6月に産卵します。1週間ほどで孵化します。クサギカメムシの卵には蓋のようなものがあって、縁を割って出てきます。その振動が周囲の卵に伝わることで、一斉に孵化するそうです。共食いを避ける為でしょうか。
初齢幼虫は黄色と黒色→赤色と黒色と変化します。初齢幼虫は卵塊の上やその付近で過ごします。この時、餌は撮らず、卵の表面に付着した大切なもの、親が産卵時に付けた排泄物で、これに含まれる必要な共生菌を摂取します。
2齢幼虫も脱皮直後は全身が赤いのですが、やがて黒色の地味な色になります。そして次第に分散していきます。
被害
寒い地方などでは大量に室内に入ってきて隙間にもぐりこむことがあります。刺激を受けると悪臭を放ちます。カメムシの臭さはホンとにいや。
クサギ、クワ、マツ、スギ、イチイ、サクラ、キリなどで繁殖します。様々な植物に針を刺し汁を吸い、成虫は果樹や豆類にも飛来し、被害を与えます。サクランボ、ウメ、ナシ、モモ、ビワ、リンゴ、オウトウ、カキ、ブドウ、ミカン。奇形葉や、未熟果では落果やでこぼこの奇形果になり、成熟果では吸われたところがスポンジ状になり固くなったり腐りやすくなります。