自然教育園 カメムシ目

カメムシ科~クサギカメムシ

クサギカメムシ

クサギカメムシ

10月16日・自然教育園

  • カメムシ目カメムシ科カメムシ亜科
  • 分布 東アジア、本州、九州
  • 大きさ 13~18mm
  • 出現期 4~11月
  • 不完全変態
  • 越冬 成虫(木材や樹皮の間、石の下、室内などで)
クサギカメムシ

2月20日・自然教育園

 

黄褐色の紋を持ち、体色は暗褐色から赤褐色で個体によって様々です。前翅は膜質部を除いて褐色です。頭部は先端が広く丸く、触角は褐色で関節部分が白色です。

クサギカメムシ

幼虫

4月に樹木に飛来して交尾、5~6月に産卵します。1週間ほどで孵化します。クサギカメムシの卵には蓋のようなものがあって、縁を割って出てきます。その振動が周囲の卵に伝わることで、一斉に孵化するそうです。共食いを避ける為でしょうか。

クサギカメムシの1齢幼虫

1齢幼虫・5月31日・自然教育園

 

初齢幼虫は黄色と黒色→赤色と黒色と変化します。初齢幼虫は卵塊の上やその付近で過ごします。この時、餌は撮らず、卵の表面に付着した大切なもの、親が産卵時に付けた排泄物で、これに含まれる必要な共生菌を摂取します。

クサギカメムシの2齢幼虫

2齢幼虫8月22日・自然教育園

 

2齢幼虫も脱皮直後は全身が赤いのですが、やがて黒色の地味な色になります。そして次第に分散していきます。

クサギカメムシの2齢幼虫

2齢幼虫

 

クサギカメムシ

4齢幼虫

 

クサギカメムシ

5齢幼虫

被害

寒い地方などでは大量に室内に入ってきて隙間にもぐりこむことがあります。刺激を受けると悪臭を放ちます。カメムシの臭さはホンとにいや。

クサギ、クワ、マツ、スギ、イチイ、サクラ、キリなどで繁殖します。様々な植物に針を刺し汁を吸い、成虫は果樹や豆類にも飛来し、被害を与えます。サクランボ、ウメ、ナシ、モモ、ビワ、リンゴ、オウトウ、カキ、ブドウ、ミカン。奇形葉や、未熟果では落果やでこぼこの奇形果になり、成熟果では吸われたところがスポンジ状になり固くなったり腐りやすくなります。

関連記事

我が家のモモには「チャバネアオカメムシ」クサギカメムシ」「カナブン」などがやってきました。果樹園の被害は人工林の増加との関係が言われています。こちらもご覧ください。

カメムシ科~チャバネアオカメムシと人工林と果樹園

小さくて緑色が鮮やかで綺麗なチャバネアオカメムシ。果樹園を襲うカメムシの中でも一番の厄介者だとは知りませんでした。今年はチャバネアオカメムシやクサギカメムシ、コガネムシ、カナブンなどが桃の実に止まって ...

続きを見る

カナブン
コガネムシ科~カナブン(金蚊)

我が家の果実たちに群がるカナブン(金蚊)です。汁を吸われるとスカスカになってもう食べられません。 モモに群がるカナブン・7月2日 カナブン 甲虫目コガネムシ科ハナムグリ亜科 分布 本州、四国、九州、朝 ...

続きを見る

-自然教育園, カメムシ目

Copyright© 奥行き1mの果樹園 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.