小さくてピカピカした「テントウムシ」と呼ばれていたのが「ナミテントウ」です。カブトムシ亜目テントウムシ科、アジアに広く分布しています。体長5~8mm。このテントウムシはいろいろな模様を持っています。
ナミテントウの特徴
2紋型 黒地に中央についに2紋の赤や黄色の紋がある
4紋型 黒地に前後に2個の合計4個の赤い紋がある
班型 黒地に1-2-2-1に赤い紋がある
赤型 黄色や赤色の地に2ー3ー3ー1の黒い紋がある
変形 斑紋がないもの、一部消失や融合した紋を持つもの
斑紋が違う種でも交尾するので変異がたくさんあります。
黒地に赤い大きな紋が2つある2紋型、西日本では一番多いタイプです。
同じ2紋型、斑紋が少し変わっています。
黒地に赤紋が4個の4紋型
斑紋が一部消えています。
テントウムシの一生
成虫は2週間ほどで産卵が可能になり長さ1mmの20~40個の卵を産みます。
イヌコリヤナギの幹で交尾している2紋型(黒地赤2紋)の雄と紅型変形の雌に出会いました。どんな模様のナミテントウになるのでしょうか
卵は3日ほどで孵化、1齢幼虫から4齢幼虫(終齢幼虫)までの幼虫の期間は2~3週間です。
やや紫がかった黒色で中央に赤色が入っています。腹部の背中中央の突起は先端が3本に分かれ、腹部中央の一部が淡黄色です。
蛹の期間は6~8日。白いものが見えますが、終齢幼虫の背中にあった刺が残ったものです。
羽化したばかりの時は黄色一色です。まだ模様が薄い状態です。
2時間後ずいぶん模様がはっきりしてきました。そしていなくなりました。
成虫の活動期は3~11月、真夏は葉の下などで夏眠します。晩秋になると越冬の準備、数日間明るい陽射したっぷりのところに集まるんだそうです。その後、木や石の隙間、落ち葉の下、戸袋など暗い所に移動して成虫の状態で越冬します。
幼虫も成虫も沢山アブラムシを食べてくれます。どのくらい食べるかというと1日に幼虫は20匹、成虫は100匹、頼もしい限りです。砂糖水だけだなめれば生きてはいけますがアブラムシを食べなければ卵は産めません。卵から成虫になるまで約1カ月。1年に何度も世代を繰り返します。
テントウムシの体液にはアルカロイドが含まれていて野鳥は大嫌いなので食べません。それで、テントウムシに擬態しているテントウムシダマシなどがいます。
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