長く楽しめる花弁のように見える総苞、赤い実、そして紅葉と、魅力的です。
ハナミズキの特徴
北米、メキシコ北東部原産のミズキ科ミズキ属の落葉高木です。英名は樹皮を犬の蚤の薬として使ったことからドッグウッド。和名はアメリカヤマボウシ(アメリカ山法師)
花に見えるのは
4月の中旬のハナミズキ(花水木)です。風呂敷に包んだような面白い形です。
こんな形のものもありました。
花弁のように見えるのは総苞片です。中央に顔を見せている緑色の粒粒が花です。総苞片は丸みがあり先端が窪んでいます。花(総苞)の色は白、他にピンクや紅色があります。
花
花の時期は4~5月。花は直径5mm程の頭状花序で4枚の花弁は緑ががった黄色で地味です。雄しべが4本、雌しべが1本。花弁はすぐに落ちてしまいます。
果実と紅葉
結実しました。水分の多い核果です。
実が赤く色づき、紅葉も始まりました。葉は6~10cmの楕円形で枝先に集まって対生につき、縁が波打ち葉脈が目立ちますヤマボウシの実は美味しいと聞いたことがありますが、ハナミズキはまずいそうです。
桜とハナミズキ
1912年東京市がアメリカに桜を送り、ワシントンのポトマック河畔に植えられました。それを記念して全米桜祭りが行われています。桜の返礼として1915年に40本の白色のハナミズキが贈られ、日本にハナミズキが登場しました。さらに1917年には赤色のハナミズキが贈られました。
それ以前にも様々な人たちによって桜を植える試みが幾度となくなされていたそうです。1909年にも2000本の桜の木が海を渡りましたが、不幸なことに苗木が汚染されていて焼却処分されました。そこで兵庫県東野村の山桜を台木に接ぎ木をされ60種類近くの桜の苗木が準備され、再度海を渡ったのが1912年。戦争の折には東洋の桜と呼び守られたそうですが、日本に贈られたハナミズキは行方不明になったと聞いています。それ以降も桜による交流が続けられているそうで、植物や人々の力は偉大です。
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