目立たない雑草ですが葉は重なり合うようによく茂り、ピンク色の花弁に赤紫色の筋がきりりと入って可愛く、果実は形も仕組みも面白い植物です。
アメリカフウロ
- フウロソウ科フウロソウ属の一年草または越年草
- 北アメリカ原産 日当たりの良いやや乾燥した肥沃地
- 帰化植物 昭和初期に京都で発見された
- 草丈 １０～４０ｃｍ
- 花期 ５～６月
- 別名 ロシソウ（鷺嘴草）
茎 葉
根は直根の他に細かな根が横にも張り巡らされていて地上部に比べてしっかりしています。基部からよく分岐して短毛が密生しています。下部は倒れ上部は直立します。茎、葉、葉の縁は赤みを帯びることが多くやせ地ほど赤みが強くなるようです。
葉は幅４ｃｍ、５深裂し更に切れ込みます。下の葉は長い葉柄を持っています。
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葉表には短い伏毛が散生し葉裏には葉脈上にやや多く生えています。
花が終わる頃から葉先から赤みが差し草紅葉になります。
花
葉腋に赤紫色の筋が入った５ｍｍ程の淡紅色から白色の５弁花を数個付けます。花柱は５裂し、雄しべは１０本、葯は淡紫色、黄色い花粉が出ています。
萼の先端に２mmの赤い突起があります。
この個体は花色も濃く花弁の幅が広く赤筋もくっきりとしています。
果実
果実は長さ２ｃｍの角果です。萼の先端が棒状に伸びていきます。
先端が５つに分かれた花柱が残り、基部が５個の袋状になり１個づつの種子が入っています。種子は２mmほど、短毛と長毛が密集し網目模様があります。熟すと花柱の下部が５個に裂けて外側に巻き上がり種子を飛ばします。この花柱が長く伸びていることが種子を飛ばす重要な要素になっています。
外側に巻き上がっている
