春先にだけに姿を見せる、もふもふの、可愛い謎多き妖精です。見つけると嬉しくなりますね。
ビロウドツリアブ
- ハエ目ツリアブ科
- 分布 北海道、本州、四国、九州。ヨーロッパ、アジア、北米の温帯地方
- 大きさ 8~12mm
- 成虫の食性 花の蜜
- 幼虫 ヒメハナバチの幼虫や蛹に寄生
- 英名 bee fly
丸みの体に茶褐色の毛を纏い、先端が尖った黒く長い口吻を持つ虻です。オスの複眼は
影を作らないように撮影しようとしてスマホで日光を遮ると、すっと日当たりに移動します。何度やってみても・・日当たりの良い場所が好きなんですね。
茶褐色の毛は、まだ気温が低い早春、スプリング・エフェメラルの花の蜜を独り占めするには、必要なんでしょうね。
地表近くでホバリングしながら、長い口吻を差し込んで吸蜜します。ホバリングしている様が吊り下げられているように見えることから、ツリアブ(吊り虻)名が付きました。
ハエ目の昆虫は前翅のみで、後翅は平均混(へいきんこん)という棒状の突起になっていますが、ビロウドツリアブの後翅は、前翅の付け根付近にある膜状の平行四辺形の鱗弁になっています。オスの複眼は上方で接しメスは離れています。
地面すれすれを暫く何かを探すように移動していたビロウドツリアブは、ここに決めたとばかり、この場所で止まりました。お尻を擦り付けるようにホバリングしながら留まっています。産卵でしょうか。雌の尾端には砂室があり、卵は砂でコーティングされるそうです。