地味な翅をもつ蝶ですがイチモンジセセリもチャバネセセリも大きな真っ黒な眼がとてもかわいい蝶です。
イチモンジセセリ
セセリチョウ科の2cmほどの小さな蝶です。ヒマラヤ、インドネシア、中国大陸、台湾、朝鮮半島に分布しています。
9月初めにレモンの葉っぱに止まっていました。頭に花粉のようなものが見えます。しばらくじっとしていました。
後ろ翅裏に一列に角張った銀紋があります。斑紋は前縁に向かって小さくなり外縁のラインに対して角度があります。
前翅裏の白い3つの斑紋はほぼ一列に並びます。
ランタナの花の蜜を吸っていました。
正面から失礼!
自然教育園の水生植物園では沢山のイチモンジセセリが飛び交っています。
仲良くずっと一緒でした。
生態
イチモンジセセリは、イネツキムシとも呼ばれます。
9月の上旬、畳まれたメヒシバの葉の中にイチモンジセセリの若齢幼虫を見つけました。約2,5cm。幼虫の食卓ははイネ科やカヤツリグサ科です。若齢幼虫は葉先を縦に巻いた中ににいますが、終齢期には、葉を数枚糸で綴って「つと」を作って昼間はその中に潜み、夜間には外に出て葉をむさぼります。85パーセントをこの時期に食べます。稲の出穂にも支障が出るなど食害は深刻なのだそうです。終齢幼虫は3週間前後でつとの中で蛹になります。成虫は5~10月、年に3~4回出現、幼虫または蛹で越冬します。
チャバネセセリ
マリーゴールドの蜜を吸っているのはチャバネセセリです。
イチモンジセセリと斑紋が違い白い斑紋は目立たず円形に並んでいます。同じセセリチョウ科です。
11月初め、あまり斑点がはっきりしないチャバネセセリに出会いました。
出現は5~11月、年に3~4回で幼虫や蛹で越冬します。生態はイチモンジセセリと同様です。