花は肉眼ではよく見えないほどの小ささ、果実は名前通りの小さなミカンのような可愛いさです。夕方になると静かに葉を畳みます。
特徴
コミカンソウ(子蜜柑草)はコミカンソウ科(トウダイグサ科)の一年草。セイロン原産と言われています。在来種とされていることもありますが、史前帰化植物なのでしょうか。世界の熱帯、亜熱帯地域に広く帰化しています。
葉
草丈10~40cm、赤みを帯びた茎から羽のように小枝を出し、約1cmの長楕円形の葉が2列にお行儀よく並びます。葉裏は薄灰色です。夜になると就眠運動をし、羽を畳むように上に重ねます。
花
雌花は下部の方に、雄花は先端の方に、それぞれ葉脈から2列に交互にずれるように下向きにつきます。花期は夏、大きさは直径1mm、私の眼には点にしか見えません。上の写真左中央、左の葉脈に雄花が並んで、果実を挟んだ右中央には雌花が見えます。
雄花です。花被片は少しクリーム色がかった白色、薄い赤色の線が入っています。雄しべ3個、付け根に腺体が6個あります。
雌花です。真ん中に赤い線が入った花被片6個、黄色い子房があります。
果実
短い果柄を持った蒴果、3室に分かれていて種子が2個ずつ入っています。約3mmの扁球体で小さなこぶが沢山あって蜜柑に似ていることからこの名前が付きました。別名キツネノチャブクロ(狐の茶袋)。
似ている植物
似ている植物にヒメコミカンソウ、ナガエコミカンソウがあります。ヒメコミカンソウは葉が細く茎にも葉が付きます。ナガエコミカンソウは花柄が長く葉の上に花や果実を付けます。ナガエコミカンソウはブラジルコミカンソウともいわれます。
ブラジル、アメリカ、チョウセンなどの名前が帰化植物によくつきますね。外国のという意味のようですが・・・