植物の構造 育て方

フウチョウソウ科~クレオメ(西洋風蝶草)

花が少なくなる真夏にも強く、長い雄蕊と変わった花弁と細長い果実と花壇には欠かせない艶やかな花です。

クレオメの特徴

クレオメ

フウチョウソウ科クレオメ属(タレナオ属)の一年草。熱帯アメリカ原産で明治初期に観賞用として渡来しました。和名はセイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)別名スイチョウカ(酔蝶花)、英名スパイダーフラワー、ドイツ語でも蜘蛛の花、オランダでは猫のひげ、スウェーデンでは楽園の花の意味です。どれも納得ですね。

クレオメの葉

草丈80~120cm。最初はロゼッタ状、葉は互生、5~7枚の倒卵形の小葉からなる掌状複葉です。

クレオメ

どんどん茎をのばしていきます。茎葉は螺旋状に広針形の葉が付きます。長く伸びた部分は花が終わり果実をつけるところで上部には新たな蕾が付いています。

クレオメ

花期は7~10月。茎頂に総状に花序を付け下から上に咲き上がっていきます。花は夕方に開き翌日には花色が薄くなって終わりますが次々と花を付けます。花色はピンク、白、紫色で、基部が極端に細く先は楕円形の花弁が4枚、雌蕊は1本、雄蕊は4本。最初は筒状になっている蕾から長い雄蕊が下のほうが膨らむようになって出てきます。やがて花弁が開いて雄蕊もカールした状態から伸びていきます。花糸もきれいなピンク色です。萼は線状で4枚、毛があります。

クレオメ・ハミングバード

クレオメ・ハミングバード

花茎が濃紫色、花糸は白色、葯は紫色のシックなクレオメ。

クレオメ

白色のクレオメです。

果実

クレオメ果実

長さ15cmの蒴果を付けます。

クレオメの果実

黒色になると熟しています。

育て方

夏の日差しにも負けない植物です。日当たりがよく水はけのよい場所に植えます。零れ種でも増えます。種蒔きは4~5月、発芽温度は20~25℃。覆土は薄く、種蒔きは直播かポットで。直根性なので移植は難しい植物です。苗を買うときには崩さないように植え付けます。種を採らないようであれば花がらは摘み取り上まで咲きあがったら花茎ごと取り除きます。水やりは地植えでは必要ありません。多湿は嫌います。

病害虫

オンシツコナジラミ 成虫は1mmほど、雄のほうが小さい。体は淡黄色、翅は淡黄色で白いワックス性分泌物に覆われ白く見えます。幼虫、成虫は葉裏に寄生して吸汁し、排泄物で汚します。風通しをよくし葉裏に水をかけて予防します。

ハイマダラノメイガ  ダイコンシンクイムシともいわれます。幼虫が茎の中にいて葉や茎を食べます。8月頃発生が増加し、10月頃まで見られます。終齢幼虫は約2cm、頭が黒く淡褐色で5本の縦線があります。土繭を作って蛹になります。

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