自然教育園 生き物 植物の構造

ミツバウツギ科~ミツバウツギ(三葉空木)

花びらは透き通るように白く俯きがちに少しだけ開いて咲いて、ほのかに香ります。果実は個性的、袋状の面白い形です。

ミツバウツギ

  • ミツバウツギ科ミツバウツギ属の落葉低木
  • 日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮半島、中国のやや湿った林縁、山野
  • 在来種
  • 樹高 3~5m
  • 花期 5月
  • 果期 9~11月
  • 名の由来 3出複葉で花がウツギに似るから
  • 別名 コメゴメ ハシノキ(枝で箸を作るから)
  • 山菜 若葉は淡白で苦みやあくがなくゴマのような香りがある

幹・葉

ミツバウツギの葉

主幹はなく株立ち状、灰褐色で縦に割れ目が入ります。ウツギの名は付いていますが、白い髄が詰まっています。枝は灰褐色で細かく分岐します。材は堅く木釘や箸に加工されます。葉は対生、3出複葉で小葉は長さ3~7cm、葉柄は3cm。頂小葉が大きく、卵状長楕円形、基部はくさび型で柄に流れ、先端は長く尖ります。頂小葉の柄は5~10mm。側小葉は左右非対象の長楕円形で柄はほとんどありません。

ミツバウツギの葉

芒状の鋸歯があります。葉表は緑色で無毛、葉裏は淡緑色で脈上に毛があります。

ミツバウツギの花

5mmの花を円錐状に15輪ほど付けます。花弁は半開。萼も花弁も白色で5枚、雄しべは5本で花弁と同長、花糸は白色、葯は淡緑色、黄色い花粉が出ています。雌しべは白色、花柱は基部で2つに分かれ上部で合着して1本のように見えます。

ミツバウツギの花 

果実

ミツバウツギの果実 

花柱が残ったまだ若い果実です。花柱がまだくっ付いています。

ミツバウツギの果実

蒴果で長さ2cmの扁平な矢筈形の2室からなり、皺があります。

ミツバウツギの果実

秋に熟すと褐色になり先端が浅く2~3裂します。

ミツバウツギの種子

種子は淡黄色、4~5mmの倒卵形で光沢があります。シメ、キジバト、ツグミなどの野鳥の好物です。

キマダラカメムシ.見っけた

キマダラカメムシ

ミツバウツギの葉上にキマダラカメムシを見つけました。台湾から東南アジア原産の帰化種、結構かっこいい大型のカメムシです。卵も幼虫も面白いカメムシです。

キマダラカメムシ
カメムシ科~キマダラカメムシ

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