小さな変な花と赤い小さな実を見つけましたがその付き方がまた変な植物です。
ナギイカダの特徴
キジカクシ科ナギイカダ属の常緑低木です。地中海沿岸原産で明治初期にヨーロッパから観賞用として渡来しました。
葉状枝
樹高30~60cm。根茎は黄色い多肉質で匍匐します。茎は20~50cm、多数の縦条線があり叢生します。葉のように見えるものは茎が扁平になった偽葉で葉状枝と呼ばれます。葉として働く遺伝子も茎として働く遺伝子もあり、両方の役割を果たしているようです。長さ2~3cmの卵形、深緑色で厚みのある革質で先端が鋭い刺状になって触ると痛みを感じます。小さな鱗片葉は本来の葉が退化したもので葉状枝が大きくなると枯れ落ちます。
花
花期1~4月。雌雄異株と言われますが両性花や雌雄が混在することもあるようです。葉状枝の中央から下の部分に短い花柄に2mmほどの緑を帯びた白色の花を付けます。雌花は楕円形の3枚の外花被片と披針形の小さな3枚の内花被片からなります。花柱は短く紫色の退化した雄しべが薄い膜状に黄緑色の子房を覆うように包みます。雄花は雄しべ3本の紫色の花糸が環状に融合して退化した子房の周囲に付くそうですが雄花はまだ見たことがありません。
果実
9~11月、直径1cmほどの赤色の球形の液果で1~2個の白い種子が入っています。
日陰に強く日陰の植え込みやかなり痛いので動物の侵入防止に利用されます。湿気の多いところを好みますが土壌は選びません。成長が遅くさほどの剪定は必要ありません。増やすのは株分けで。