夏には地味ながら花は少し薄暗い場所でも白く浮かび上がり涼しさを演出し、冬にはコバルトブルーの種子が驚くほど鮮やかです。
ノシラン
- キジカクシ科ジャノヒゲ属の常緑多年草
- 分布 本州、四国、九州、沖縄、韓国の林縁や明るい林床
- 在来種
- 草丈 30~80cm
- 花期 7~9月
- 学名 オフィオポゴン・ヤブランはジャノヒゲ(和名から意訳)+ヤブランのようなという意味(ヤブランは似ていますが属は別)
葉
葉は根生し先端が垂れ下がり半球形になります。幅1cm、長さ30~100cm、線形で先端が尖り平滑、厚みがあり濃緑色で光沢があります。上部には細かな鋸歯があります。匍匐枝は出しません。
花
葉間から30~50cmの花茎が斜上し総状花序を付けます。花茎は2稜あり扁平で狭い翼があります。3~8個づつ小花が束生し多数の花が下向きに付きます。
苞は1~9cmの披針形、淡緑色で膜質です。花被片は白色または淡紫色で6枚、長さ6mmの広披針形で先端が反り返ります。雌しべは1本、花柱は白色です。雄しべは6本、花糸は短く葯は4~5mmの披針形で先がr尖ります。
果実
果皮は薄くすぐに脱落し種子が露出します。
種子は9~10mmの楕円形で緑色から青と変化し12~1月には熟して紺色になります。
コバルトブルーの皮の下には硬い胚乳と胚があります。半透明の白に青が移って奇麗。
育て方
半日陰から日陰までのやや湿った場所を好みます。植え付け、植え替え、株分けは初の新芽が出る前に行います。春に新芽が出るので冬の間に古い葉を根元からバッサリと切り取ると葉の美しさが保てます。病害虫もほどんどなく丈夫で大株になるのでいい根〆として重宝します。
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