沢山の大ぶりな花がぶら下がってダイナミック、花弁の縁がの長く伸び縁も反り返ってそれぞれに動きがあってみていてなかなか楽しい花です。
キダチチョウセンアサガオの特徴
ナス科キダチチョウセンアサガオ属またはブルグマンシア属の半耐寒性常緑低木です。南米原産で、明治時代渡来しました。「チョウセン」という名前は「異国の」という意味で地名ではありません。エンジェルトランペットの名前で人気の園芸品種です。
葉
樹高3~5mで茎はよく分岐します。葉は互生、長さ15~20cm、付け根のほうが幅広い長楕円形、全縁、または鈍い鋸歯があるものもあります。
花
花期は6~11月。10~20cmのロート状の花を下向きに付けます。合弁花です。萼は長い筒型で先端が5裂します、花の先端は5裂し先端が長さ1~2.5cm細く尖り、反り返っています。花色は白色、黄色、橙色、ピンク、紫色など、2~3重花冠もあります。5本の雄しべと長い雌しべがあります。夜間には強く甘美な香りがします。
果実は長楕円形で短いとげが多数あり、蒴果で熟すと裂けて飛ばします。
キダチチョウセンアサガオ属とチョウセンアサガオ属
キダチチョウセンアサガオー下向きの花を付ける低木または高木、学名ブルグマンシア
チョウセンアサガオー上向きの花を付ける1年草または多年草、学名ダチュラ
以前チョウセンアサガオ属に含まれていたので混同されることも多いようです。
有毒
全てに毒を持があります。根をゴボウ、蕾をオクラ、種をゴマ、葉をアシタバやモロヘイヤに間違えて摂取する中毒が報告されています。特に種子に多く含みます。花を生けた花瓶の水にも溶けだします。粘膜からも摂取されるので草の汁が目に入ったり、汁の付いた手で目をこすったりすれば瞳孔散大の危険があります。
アトロピン スコポタミン ヒヨスチアミンなどのアルカロイドを含み、嘔吐、瞳孔散大、呼吸困難、痙攣、記憶喪失などを起こします。スコポラミンは1804年花岡青洲が世界で初めて全身麻酔で乳がんの摘出手術をした時に用いた通仙散の成分です。自白剤などにも使われました。また、悪魔の吐息の異名を持つドラッグの主成分です。摂取すると、意識はあっても自制力を失い人の命令のまま動いてしまい、その後昏睡状態に陥りその間の記憶もないというとんでもないドラッグです。多くの犯罪に使われていました。
身近に危険がいっぱいです。
ナス科には他にもとんでもない悪魔の雑草がいます
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