自然教育園 生き物 クモ目

タナグモ科~コクサグモ

都市部から山地まで、棚網を張って獲物を待つ、よく見られるクモです。

コクサグモ

  • クモ目タナグモ科コクサグモ属
  • 分布 北海道、本州、四国、九州
  • 大きさ 10~12mm
  • 出現期 6~10月
  • 食べ物 昆虫
  • 網 棚網
  • 越冬 卵

15~30cmのシート状に糸を重ねた棚網を枝葉に水平に張り、トンネル状の巣へと繋がっています。この入り口付近に陣取って獲物を待ちます。奥には穴が開いています。棚網は上部に縦に不規則に糸が張られ、糸に引っ掛かって落ちた獲物を振動で感じ、入り口から出て捕獲し糸で絡めて巣に運び込みます。とても警戒心が強く、すぐ引っ込んでしまい、より危険を感じると巣の裏側から逃げ出します。よく似たクサグモの棚網は30~60cmと大きく、コクサグモより高い場所に張ります。

成体

コクサグモ

8月21日・自然教育園

 

やや細長い灰褐色のクモです。頭胸部は楕円形、中央を開けて2対の黒褐色の縦条があり、放射状の班で区切られます。腹部は前方が円く後部が尖り背面の黄茶褐色の斑紋は不明瞭で5~7対の八字型の淡褐色の斑紋が入ります。

コクサグモ

8月12日・自然教育園

 

コクサグモ♀

卵嚢を守る♀・11月5日・自然教育園

 

9~11月に、樹皮や石垣などに薄い円盤状の白色の卵嚢を作ります。

幼体

コクサグモの幼体

5月21日・自然教育園

 

卵で越冬したコクサグモは、3~4月に卵嚢から出て分散します。最初は真っ赤。

コクサグモの幼体

6月8日・自然教育園

 

腹部背側後部にピンク色の斑紋があらわれます。

コクサグモの幼体

幼体・6月24日・自然教育園

 

コクサグモの亜成体

亜成体かな?10月4日・自然教育園

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