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キク科~ノボロギク(野襤褸菊)Ⅱ

2月、庭の片隅に小さな見覚えのある特徴的な葉を発見しました。ヨーロッパ原産で明治の初期に日本にやってきたノボロギク(野襤褸菊)です。

特徴

ノボロギク(野襤褸菊)花と果実

キク科キオン属の一年草ですが、温暖な地では一年中見られます。アルカロイドを含み、全草、毒です。吐き気や下痢症状をおこします。全草を乾燥させてせんじ薬として腫れものの薬等に使われます。また、ヨーロッパでは民間薬として、腫れもの、痔、生理痛などに使われています。

ノボロギク(野襤褸菊)出始めの葉

葉は互生で色は濃い緑、柔らかく厚みがあり、不規則な羽状の切れ込みがあります。表面には毛は殆どありません。茎は中空で頼りなく、30cmほどになります。新しい葉には下の写真のように蜘蛛の巣のように細かい毛がありますが、すぐ無くなります。葉の基部は耳状に張り出して茎を抱きます。

ノボロギク(野襤褸菊)蜘蛛の巣のような毛

ノボロギクの総苞片と小苞片の先の三角形の黒紫色の模様

ほぼ1年じゅう見られます。総苞は1cmほどで、総苞片と小苞片の先に三角形の黒紫色の模様があります。これはノボロギクの特徴ですが、黒紫色にならない個体もあります。黄色の頭花は筒状花のみで1cm余りの大きさです。自家受粉します。

ノボロギク(野襤褸菊)

果実

ノボロギク(野襤褸菊)の果実

果実は痩果、長さが2.5cmほど円柱形で上向きに毛があります。冠毛にも上向きの棘があります。ふわふわと飛んで増えていきます。

ノボロギク(野襤褸菊)花床

花床がむき出しです。

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